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アスファルトの所々に草が芽を出している。固き存在も忘れ去られた数年のうちに柔らかき存在に居場所を奪われていた。
電気やガス、その他の燃料で動いていたものは、マナと呼ばれる触れることすらできない存在達に居場所を奪われた。10年という月日は過去の産物の存在、技術を人々の生活の中から奪っていった。
その時代からさらに10年、復元と掲げられた非マナ環境づくりは言い換えれば衰退というものであった。しかし一度失われた技術を取り戻すのはそうたやすいことではなく復元の進行状況は極めて遅かった。
その進行の鈍足さに拍車をかけるように魔物の被害も増え続けた。元炭鉱や元油田が魔物の巣窟にされ、住む場所を奪われ、人はどんどん窮地に追い込まれていった。
それを打破するため立ち上げられたのが、魔物討伐部である。
魔物討伐部は主に討伐専門の輩と魔物の生態に関する専門の輩と2種類に分けられる。簡単に言えば前者のサポートを後者がするということだ。そのため表向き舞台に出る人間はほとんど前者に所属する戦人と元素使いとなる。
しかし、マナの使用制限はマナの使用によって力を発揮する元素使いにも影響が及び、ほかのマナ使用機器と同じで、一定値を超えると罰則が科せられる。そのため罰則分も兼ねた報酬をいただくことが前提となり、戦人と元素使いに対する報酬の額は段違いとなった。そのため、依頼を頼む場合はだいたい戦人に頼む人がほとんどとなった。
◇
王都や主要国から遥か南に離れた辺境の地ステイン。ここにも魔物討伐部は存在する。特に優れた産業もないこの町での依頼数はほかの主要国と比べれば雀の涙程度の物だ。
午前11時近くの魔物討伐部の中は、静寂に包まれていた。いくつかのテーブルが並び奥にはカウンターテーブルが備え付けられており、そのテーブル越しに男が佇む。
頭はスキンヘッド、顔の右側には大きな傷の跡が残り、身長は190もしくはそれ以上の大男でいくつもの歴戦を繰り広げてきたような雰囲気を漂わせている。今この建物にいる人間は彼一人だった。だが、それもここまでのようで、カウンターから見て左側につけられた扉が大きく口をあける。
中に入ってきたのはまだ成人していないだろう青年。手入れなど一切していない天然パーマの藍色の髪、瞳は髪と同じ藍色だが、内からでるやるせない雰囲気がその色を濁らせている。腕の肉のつき方から体は引き締まっているようには見えるが、これまたやるせない感じのよれよれの薄汚れたシャツと同じくよれよれの黒いズボンがその肉体美を台無しにしている。
唯一のおしゃれというべきだろうか、腕にはどうやったのかわからないほどぴったりなブレスレットがはめられており、表面には白、黒、赤、青、緑、黄、茶の7色の宝石のよううなものが腕の周囲を囲むように順にちりばめてある。
この青年もまた、魔物討伐部に救いを求めていた。青年はあるものを求めていた。それは今の青年ではどこへ行っても手に入れるのは困難であり、今となってはここ、魔物討伐部のみが頼りとなってしまった。
彼の求めるそれは――。
「腹減った……親父なんかくいもんくれー」
食欲を満たす食事であった。
◇◆
「ハルト! お前いつまでそうやって餌に集るつもりだ!まさかとは思うが――」
「うん、今回もツケで」
この魔物討伐部の管理人である親父がいう前に俺は答えを言い放った。まぁ毎度のことだから今更言う必要性もないとは思うが。
「お前またツケで食べる気か⁉ こっちは物乞いしかしない捨て犬飼うほど余裕はねぇんだよ!つかお前、前の報酬はどうした⁉」
「ん? 全部くいもんで消えた。3日くらいで」
俺は一応ここに所属する戦人であって時々依頼があればその依頼を遂行する。確かこの前は夜の畑の見回りだったっけ?魔物が夜な夜な畑を荒らすから警備をしてくれという依頼だったはず。1週間ほど昼夜逆転のめんどい生活をしたが結局魔物は一度も現れることなく、夜起きているだけで(5日目くらいに一度朝まで適当な岩の上で寝ていたことはあったが)報酬を頂いた。
確かその時の報酬が3000ベルかそこらだったな。これっぽっちなら3日もよく保ったほうだと思う。ちなみに今俺が親父に対してツケている額は――
「3日で3000ベルを食費のみで全額使うバカがどこにいる! だから20万ベルも借金ができるんだ!」
はい、自分の代弁ごくろうさま。というわけで20万ベルほどツケができているわけだ。20万ベルなら2~3万ベルの依頼を数回すればすぐ返せるっていうのに親父は毎回さっさと依頼受けて返せとうるさい。
「何か食いたけりゃ依頼受けて少しでもツケ返してから言え!」
そして、今回もまたギャーギャーうるさくツケ返せと言ってきた。とはいうものの――。
「依頼ねーじゃんか今」
そういって俺から見てカウンターの右手、先ほど入ってきた扉のすぐ右隣にある大きな掲示板を見る。そこには縦長の長方形の紙が4枚ピンで押さえつけられている。これらはすべて依頼であり、この中から戦人、ここにはいないけど一応元素使いが依頼を受ける仕組みだ。
つまり4枚あるということは現在このギルドには4つの依頼が入っているというわけだ。けれど仕事はない。理由は依頼が書いてある用紙にある。先ほどの依頼用紙の1枚にはcompleteという赤い印が押され、残る3つにはcontinueという緑の印が押されている。
似たような字だから色がついてなければ俺は区別すらできないが、赤いのはすでに終わった依頼を示している。なぜ終わった依頼を掲示しておくのかというと、複数人が依頼を受けていた場合すでに終わったことを他の人に知らせるための手段であり、依頼終了後も1週間ほど掲示される。
逆に緑の文字は今も続いている依頼のことを示す。この依頼の場合基本受けられるのは一人もしくは一組だけだ。これは依頼が終了するとすぐに掲示板から外される。
なんで2種類あるかというと単純に言えば貧富の差だ。もし同じ依頼を二人以上が受けて同時に終えた場合依頼主は両者に報酬を与えなければならない。もちろん半分に分けるというのはなしだ。そのため、報酬に余裕がない人は後者のようにする人がほとんどとなる。
というわけでぶっちゃけ、印が全部押されている時点で俺が受けられる依頼はない。
「だったらほかの町にでも遠征して依頼受けて稼いで来い!ディンタスやオスタル、もしくはハドルティオスにでも行けば依頼なんかわんさかあるわい!」
そりゃごもっともだ。こんな田舎よりかはそういった都市にいけば人も多いし、それなりに問題を抱えている人も多い。えっと確かディンタスが……あれ?オスタルが首都だっけ?いや王都という呼び方だっけ? でも確かオスタルは王都って呼ばれてないような、となるとバトルデスヨ? あれ? ハド……まぁとにかくここよりかは栄えている街だってことだ。
確かにそこにいけば2~3万の依頼もわんさかありそうだしそれをちょちょいのちょいで終わらせればツケもチャラにできる。となると問題は――。
「んじゃ親父遠征費くれー」
そう移動するためのお金がない。列車で移動しようとしてもかなりかかるらしい。そもそもバスしか乗ったことないからしらねーけど。
「それくらい自分で稼げ!なんでもかんでもたかるな!」
「だって依頼ねーじゃん」
「ワックスキャタピラーの体液でも取って修理屋にでも売ってこい!」
ワックスキャタピラーとは体液が潤滑油? だったかな。それによく似ていて復元された機械によく使われるらしいのだが、この体液がいかんせん臭い。それに一日頑張っても1000ベルも行かない内容もにおいも腐った依頼だ。
「そんなこまけー仕事俺には向かないんだよ。俺にはもっと大きな何万単位の依頼のほうが――」
「そんな夢見てるからいつまで経っても借金へらねーんだよ!」
「また借金って言いやがったな、このくそ親父が! そもそも何万単位の依頼を仕入れない親父が悪いんだろうが!」
「んな依頼そこらへんに転がってるわけねーだろうが!」
そういってカウンター越しに腕を伸ばし俺の首にロックをかけてきやがった。やめろー! 窒息死させる気かこの親父は! 元戦人だったという親父の力は半端ない! い、意識が……
「あのー。ステイン村の魔物討伐部はここでよろしいのでしょうか?」
死闘を繰り広げ、熱気漂う空間にそれを冷ますかのような穏やかな風に乗る少女の声が
とどろいた。
親父は俺の首から手をほどき、何事もなかったかのように話しかける。
「あーそうだ。ここがステイン村唯一の魔物討伐部で、俺はここでマスターを務めさせてもらっているブラウソンという者だ。お嬢ちゃんは依頼の申し出に来たのかい?」
先ほどまでの態度とは打って変わってここの代表気取りをしてやがる。なんて移りみの早い奴だ。
俺は依頼をしにきたのであろう少女に目をやる。空の色に似た薄い水色の髪が肩まで伸び飾りなど一切ない髪はさらさらとした感じに見える。服装は白のノースリーブカットソーの上に水色のボレロを着ている。ちなみに下は青の無地のスカートを穿いている。
さて上から順にあたるとして1カ所だけ通り過ぎた点がある。顔だ。まず目が行くのがえらくレンズの分厚いメガネである。それが顔の大半を多い。メガネから望むことのできる髪の色と似た水色の眼は無駄にでかく、少女マンガのキャラクターみたいで、顔全体のバランスに合わず、メガネを支える鼻はやたら大きく見える。同じくメガネの柄を支える耳もごついメガネを支えるための筋力がやたら発達したのか大きく見えた。唯一影響を受けていない唇だけが色っぽく感じた。
「依頼ならそこに100ベルって格安で雇える野良犬が一匹いるぜ。借金してるからどんな依頼でも受けて立つそうだ」
「おい!100ベルってそんなちゃっちいお金で雇われるほど俺はやすくねーよ!」
「なら今すぐ借金返してくれるか?」
「ぐっ……」
「あのー……」
こちらのやり取りに取り残されそうになった少女が割って入る。
「今回は急ぎの依頼でして、内容がアルモル元自然公園の大型亜人種の新種調査で、一般人の出入りが多いためできるだけ早めに調査内容を報告して、近辺の住民に危険性を知らせなければならないのです。ですので、誰か戦人か元素使いの方を雇いたいのですが」
ノベルファ……いったい何の依頼なのだろうか?聞いたことないが、本部からの依頼ということはかなり特殊な依頼なのだろうか。
「あー……。すまんがうちには元素使いの登録はないんだ。それから戦人のほうもほとんど依頼に出かけちまったり遠征に行ったりで、今はほとんどいないんだ」
あまり会う機会はないがこの辺境の地ステインにも10人程度の戦人の登録がある。その全員がいないってことは、俺の知らないとこで結構仕事ってあるみたいだな。といっても大半は数千ベルのかったるい仕事だろうけど。
「しかし、アルモル元自然公園は一般人の出入りが多く、子供ですら度胸試しで入ることもあるからな。その情報が確かなら早いとこ警告を出す必要性があるな。」
しばらく考えるような唸り声をあげ、そして――。
「よし、ハルトここはお前がいけ。これはかなり重要な依頼だが今いるのはお前だけだ。失敗でもしたらこの魔物討伐部の評価すら下がっちまうかもしれねーから下手したら承知しねーぞ!」
「おいちょっと待て!俺はまだやるって決めたわけじゃねーぞ!俺はそんなどうでもいい依頼は一切受けねーぞ!」
勝手に話を進められては困る。親父の冗談だとは思うが本当に100ベルで雇われたらたまったものじゃない。そうなったら俺は親父のネックロックを食らってもここを動かねーぞ。逆にずっと動けない体になりそうな気もしなくはないが。
「お前、こんな重要な時に!」
「あの!」
親父の説教の前に依頼主である少女が大きな声で発言する。
「どうでもいい依頼ってのはどういうことですか?」
少し怒っているようだが俺何か悪いこと言ったのかな?
「これは魔物討伐部からの正式な依頼で人命すらかかっているのですよ? 魔物討伐部は魔物に対して力なき民を助けるために存在するのにあなたはそれを自分がやるに値しないとして放棄する気なのですか?」
なぜか説教されているみたいだけどこいつなんでここまで必死になっているんだろう?確かに人命がかかっているなら魔物討伐部としては重大なことなのだろうけどここまでいう理由って――。
「わかりました」
俺が思考回路をフル回転して考えているうちに何かの決心をしたかのように少女は言い放った。そして次に発せられた言葉に俺は驚愕する。
「今回の依頼の報酬100万ベルは全てあなたに譲りましょう」
⁉⁉⁉
一瞬思考が停止しそうになった。100万ベルって俺のしゃっき……じゃなくてツケは20万ベルだからその……5倍?2~3万ベルとかそんなレベルじゃない。てか、そんなすごい依頼ってあるのか?
「おいおいお嬢ちゃん。それって全額だろ⁉ お前さんの手取りがなくなっちまうじゃねーか?」
親父もいきなり提示された高額に困惑しているようだ。さっきまでこの魔物討伐部の心配ばかりしていたのに今は突拍子もないことを言い出した依頼主の少女に対象が変わっていた。
「今は一刻を争う事態です。ハルトさんこの提示額ではご不満でしょうか?」
「え?いいい、いあ、全然OKっす、」
戸惑っていたせいでえらいラフな返答をしてしまったが、これ以上怒られたりしないだろうか……
「おうおう、ついに借金返す気になったか。今のうちに利子の計算でもしておくか」
「だから借金じゃねーっての! ツケだろツケ」
「おっとそうだ。仕事が決まったのならこれに目を通してくれ。契約書だ。ここに経費、報酬、その他トラブルに対しての決まりごとも書いてある。何かあった時に必要になるから無くさないようにしてくれ」
俺の言葉をスルーして右上がホッチキスで止められた4~5枚の紙を少女に渡す。契約書なんてあったのか。今まで受けてきた依頼の時は適当な口約束だけで終わっていたきもするが、やっぱ100万ベルの依頼だからだろうか?
「わかりました。では名前の記入と確認をしたいので、カウンターお借りしますね」
そういってカウンター席に座りスカートのポケットの中からペンを取り出す。席を借りるだけに了承を得るとか、こいつ礼儀正しい家柄なのか? それとも初めての場だから猫でもかぶっているのだろうか?
少女は契約書をカウンター席に置くとメガネを頭の上にあげる。
「こいつ遠視なのか――」
と心の中でつぶやこうとしたが、俺は目の前で起こった不可思議現象に目を奪われた。その現象を一言で表すと。
「か、かわいー……」
そこには数秒前のメガネちゃんとは似ても似つかない美少女が座っていた。メガネによって無理やり拡げられていた眼は縮小され、その瞳は髪の色以上に透き通った空、いや幾種の魚が桃源郷として謳う海のように鮮やかで、でかいと思われた鼻も実はそこまで大きくなく、桃源郷の海を望むには絶景であろう、頂がそこにはあった。唇も周りが華やかになった分先ほどよりも色っぽく見える。
「こいつ猫かぶってやがった!外は猫で中は天使だったのか!」
心の中で先ほどの説は肯定であったことを確信した。
確認と記述を終えたのか、彼女はこちらへと振り向く。うわ、目があった。
などと思っていると。
「私のほうの記入は終わりましたのでハルトさんも記入お願いできますか?」
その声は確かに数分前のメガネちゃんと同じ声だったが、まるで別人のように聞こえた。
俺はカウンター奥にある親父の筆立てにあるペンを1本取り、カウンターに座る彼女のそばにいく。 うわやべ、超至近距離。俺はなぜか一つカウンターチェアを挟んだところに座ってしまった。彼女はすっと契約書を俺の前のテーブルに滑らせた。上に大きく契約書と書かれ、その下にごちゃごちゃよくわからないことが書き連ねてある。
さらにその下に依頼主、契約者と書かれた文字、そしてその横に10センチくらいの横線が引かれている。
そしてすでに依頼主の横線の上にはきれいな字で《レリュート・エリオット》と書かれていた。俺はその下にある契約者の横線の上に《ハルト・イングラム》と書き込んだ。自分でいうのもなんだが死にかけのミミズがのた打ち回っているような汚い字だ。
自分の名前を書き終えると少し緊張しながら。
「レリュートって変わった名前だな」
自分で言っておいて、しまった!と思った。ここはかわいい名前だとか、素敵な名前だとか言っておけば好感度アップあわよくば――。というフラグが立っていたはずなのに……。
「おいおい、依頼主に対して呼び捨てでそりゃねーだろうよ」
奥で何か仕事らしいことをしていた親父が戻ってきて一言言い放つ。くそ、なんで俺の墓穴をさらに掘り進めようとしているんだよ。
「あ、別にかまいませんよ。それよりまだ名前を言っていませんでしたね」
彼女は先ほどの発言を気にせず、自分の失態を気にしていた。やばい完璧すぎる。これが猫かぶっていたりしなければいいのだが。
「それでは遅くなりましたが、自己紹介させていただきますね。私はレリュート・エリオット。魔物討伐部本部から派遣されました、魔物調査です」
ファインダー?聞きなれない単語だ。魔物討伐部の役職なら、戦人や元素使いと同じで何らかの役割を持っているのだろう。
「ハルト、お前も自己紹介しろ。幸い、アルモル元自然公園行きのバスまではまだ時間があるしな」
親父に自己紹介するようせがまれた。といってもいうことといえば――。
「俺はハルト・イングラム。ここで戦人をしている」
これくらいだ。ほかに何の肩書きもなければ、実績もあまりない。自分でいうのもなんだが腕はそこそこ。ただ、仕事に恵まれなかっただけだ。
「そっけない自己紹介だな」
「いいですよ。単純でわかりやすいから。それではよろしくお願いします。ハルトさん」
俺の単純明確な自己紹介を聞き入れ、前に手を伸ばすレリュート。これは挨拶代りの握手だろう。だがその前に一言言っておきたかったことを口にする。
「あー、えっと一つ頼みたいんだけどその「ハルトさん」って言うのやめてもらってもいいかな?年近そうだし「ハルト」って呼んでくれないかな?」
さっきから気になってはいたが流石にさんづけはあまりしっくりこない。俺としては呼び捨てにしてもらったほうがなんとなくいい。
「まったく注文の多い契約者ですまんなお嬢ちゃんよ」
あきれた風に言う親父。とはいうものの親父は俺の性格を一番理解してくれている。俺が礼儀作法や戒律などといったものに無頓着であるのは重々承知のうちだ。色々うるさい親父だが俺の性格に関してはあまり口出しはしてこない。
「いいえ、大丈夫です。それは改めてよろしくね、ハルト」
堅苦しい敬語ではなく少し砕けた感じの言葉で俺へ握手を求めるレリュート。メガネはまだ頭の上に座ったままで、天使のような笑顔が俺の前にあふれている。少しどころかかなり戸惑ったが俺は前に出されたその手を強く握りしめる。
この依頼契約成立が俺の人生を大きく左右する出来事に発展していくとは今の俺には知る由もなかった。
作者無駄事囁
作中で女性の服装考えるのって難しいですね。
組み合わせあっているだろうか……