最終章 黒から白へ
遂に最終章!残っていた問題とは何なのか!?
あれから数週間が経った頃、私は病院に来ていた。
澪「よ!元気にしてるかい?」
彰人「ああ澪。お陰様で少しずつ回復しているよ。」
澪「それは何より。フルーツ持ってきたよ。」
彰人「ありがとう。いただくよ。」
彰人は落ち方があまり良くなく、何ヶ所か骨折もあった。そのため、治るまで数ヶ月かかるとの事だった。
彰人「廻達はどうだ?」
澪「今頃部活じゃない?今日土曜日だけど、あって当たり前の日だし。」
彰人「まぁ、確かに。澪は部活ないのか?」
澪「私、今なんの部活にも入ってないから。」
彰人「そうだったのか。」
澪「代わりに、生徒会になら入ってるよ。」
彰人「おお、随分と大きく出たな。」
澪「まぁ色々経験したくてね。それより、これからどうするの?」
彰人「どうするも何も、何も変わったことはない。今まで通りの生活を送るさ。」
澪「そう、でももう抱え込んじゃダメだよ。」
彰人「そのセリフ、耳がタコになるくらい聞いたよ。まぁ、でも少しやることはあるけどな。」
澪「何をするの?」
彰人「何、ちょっと痛い目を見てもらうんだよ。」
その頃、校長室では校長と教頭が慌てていた。
校長「ど、どういうことだ!」
教頭「なんでこのことが世間に知られているんだ?!おい、説明しろ!何か知ってるんだろう?」
そこには俺の担任もいた。
担任「どうもこうもないですよ。私は真実を公表しただけです。」
校長「ふざけるな!うちの高校の評判が落ち、生徒が入ってこなくなったらどう責任を取るつもりだ!」
担任「お言葉ですが、生徒の命に関わるようなことなのに学校の評判が悪くなるという理由で真実を公表しない高校なんて潰れるべきです。」
校長「きさま....!!」
教頭「校長!マスコミが校門前に大勢!」
校長「な、何!」
教頭「今教員を総動員してますが、今にも押し返されそうです!」
校長「く、くそーーーー!」
廻「なんか上、うるさいね。」
桜「校長が、くそーって叫んでる気がしたけど...」
廻「部活日でただせさえ疲れてるのに聞きたくないもの聞いたなー。」
桜「まぁいいじゃん。それより早くお見舞い行ってあげよ?」
廻「そうだね。行こうか。」
ところ変わってとある高校。
克也「俺が退学?どういうことですか?」
瑠璃「なんで私も?」
教師「君たち、中学の頃友達を陥れようとしたそうじゃないか。その他にも、停学者に嘘の情報を流させるように仕組んだね?」
克也「そ、そんなことは...」
教師「とある高校の報告と、その被害者の出身中学校。そして、とある青年からの証言もある。君達は、この高校にいるべきではない。」
瑠璃「そんな。どうして...」
克也「クソが!!!!まだ俺の邪魔をするのか!あのクソ野郎がーーー!!!」
佐久「おーおー、聞いてた以上に短気だね。しかし彰人も人使いが荒い。帰ってきて早々とんでもない仕事を振りやがって。まぁ恩を仇では返せないよな。さて、あいつの所に言ってこいつらの反応を聞かせてやらないとな。」
彰人「と、言った感じでみんなに協力してもらったわけ。」
澪「だいぶえぐいことしてるね。ちょっと同情するよ。でも今度はしっかり人を頼ったんだね。」
彰人「ああ、もうあんなことは俺としてもごめんだ。」
そんなたわいのない会話もできるほど回復した彰人を見て、ほっとする。やっと帰ってきた。昔の彰人だ。
廻「よ、来たぞ病人!」
桜「思ったより元気そうだねよかった。」
彰人「おぉ、来たか。校長はどんなだった?」
廻「なんか叫んでたよ。校門にもいっぱい人溜まってたし。」
桜「あの調子じゃクビだろうね。新しい人は優しい人がいいなー。」
澪「あはは、結構嫌われてたのねあの校長さん。」
そんな会話をして、しばらくした後佐久や担任も一緒に来た。
佐久「へー、あの校長クビになるのか。まぁ自業自得だな。」
担任「まぁ、あんなことしてたら当然だな。」
彰人「そっちはどうだった?」
佐久「ああ、あいつらなら化けの皮剥がされて退学だってさ。顔までは見れなかったけど、外にまで聞こえる声してたw」
彰人「そうか。一目見て起きたかったな。」
担任「これで全部片付いたのか?」
彰人「はい。これで全部終わりです。なんか肩の荷がおりた気分です。」
担任「そうか。」
それを聞いた担任はどこか安心した顔をしていた。
それからまた数ヶ月後。俺は復活し、今まで以上に部活に専念した。先生からの評価も上がり、自分でも成長を感じられた。ただ、変わったことがあるとするなら、
澪「ねえ彰人、ここのリズムってどうやるのさ。」
彰人「ここはそんな難しく考えずにやればいいよ。」
澪「そうなんだ。さすがリズム職人。」
彰人「なんか新しいあだ名になってる。」
そう。澪が転校してきたのだ。本人曰く、
澪「彰人がまたいつあんなことになるか分からないしね。」
との事だ。こいつは過保護だ。もし親になったら子供は苦労するだろう。
佐久「お前も大変なんだな。」
彰人「そうだぞ。暇そうな人ほど大変だったりするんだぞ?」
佐久も戻ってきた。こいつは俺と同じパートに入ることになった。今はまだまだだが筋はいいため、少しづつ練習していけば上手くなるだろう。
澪「ねぇ、部活終わったらカラオケ行かない?」
廻「いいね!行こう!」
桜「私も行こうかな。」
どっから来たんだこいつら。
佐久「俺は歌も上手いぜ。」
彰人「お前この前校歌の音程外しまくってたじゃねーか。」
佐久「ぎくり!」
廻「へー?ふーん?」
佐久「廻、なんだその顔。」
廻「いや、別にー?」
桜「そういう廻も下手うまの部類だけどね。」
廻「ちょっと!桜ー。」
佐久「へー?ふーん?」
廻「佐久!コノヤロー!」
彰人「俺は何を見せられてるんだ。」
澪「あはは、みんな部活中なの忘れてるね。」
ほんと、困ったものである。でも、どこか落ち着く。
澪「ねぇ、彰人も行こう?」
前までなら断ってただろう。友達も疑い、関わることを避けただろう。だけど、
彰人「ああ、そうだな。」
これからは、少しずつ信じて行こうと思う。少なくとも、ここにいるヤツらは信じても大丈夫だろう。これからは、俺がしっかり向き合うべきなんだ。
これにて「落ちない黒を変える白」完結です!今後afterstoryとか出す可能性もありますが、ひとまず一区切りです!ここまで読んで頂き、ありがとうございました!