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第6章 落ちない黒

第6章まで来ました!この物語もいよいよ大詰め!

担任の言葉に私達は衝撃をうけた。

廻「病院?なんでですか?」

担任「詳しい事は俺もまだ言われてない。とにかく来てくれと。」

澪「...まさかね。」

桜「とにかく行ってみよう!」

私達は担任の車に乗せてもらい、指定された病院へ行った。その間、澪は酷く焦っていた。

廻「澪、大丈夫?しっかり。」

澪「う、うん...」



病院に着いた時、まず会ったのは彰人のお母さんだった。

彰人母「先生、お待ちしてました。こっちです。」

私達は案内されるままに病院内を歩きある一室に来た。

彰人母「どうぞ」

ドアを開け病室を見るとベットの上で横になってる彰人がいた。頭には包帯をまき目をつぶっていて、意識がないのは明らかだった。

澪「!!!」

廻「....嘘..」

佐久「なんで...」

桜「そんな...」

担任「こ、これは」

そのあまりにも予想してなかった光景を見て全員が驚愕し、言葉も出なかった。

澪「なんで...なんで...」

担任「お母さん、これは一体」

彰人母「はい、全てお話します。」



あれは、彰人が不登校になる2週間前のことでした。

彰人母「彰人、大丈夫?」

彰人「何が?」

彰人母「いや、いつもより疲れてるように見えて」

彰人「...いや、気のせいだよきっと。」

その日はそのまま流したのですが、その3日後、明らかに彰人の顔色が悪くなりました。

彰人母「やっぱり顔色悪いよ!病院行こう?」

彰人「わ、わかった」

病院で検査した結果極度の疲労で体が壊れかけてるとの事だった。しばらく安静にと言われ、少しはマシになったと思った頃、

彰人「学校に行く」

彰人母「まだダメだよ。体調もまだ安定してないんだから。」

彰人「来年には受験もある。いつまでも休んでられない。」

そう言って無理やり出ていってしまった。そしてその日の翌日事件は起きました。

夜中にすごい音がして、起きてみたら彰人の部屋の電気が着いていました。嫌な予感がして行ってみると、窓が空いていてそこに彰人はいませんでした。恐る恐る窓を見ると彰人がいました。大急ぎで救急車を呼び、病院に搬送してもらい、後から起きた主人に事情を説明しました。

その日の内に学校に電話を入れて、事の顛末を全てお話しました。



彰人母「現在彰人は意識不明の重体で、いつ目を覚ますかも分からないと...」

担任「そうですか...」

その話を聞いた全員が黙り込み、澪は彰人の静かに手を握った。



彰人「ここは?」

目が覚めるとあたりは真っ黒、何も見えず、何も感じなかった。

?「おお、起きたか」

彰人「誰です?あなた。」

?「誰の言われてものう。まぁソナタの世界の言葉で言うなら、神じゃな」

彰人「神、ですか。」

神「そうじゃ。よし、早速始めるか。」

彰人「何をです?」

神「これからお主にまだあの世界に未練がないか、いくつかの質問に答えて判断させてもらう。」

彰人「未練なんてないですよ。」

そう、未練なんてない。あの世界は結局嘘の塊の世界だった。政治家は自分の掲げた目標を果たそうとせず、教師は綺麗事を言い続け、友達と名乗る奴らは簡単に裏切る。いつも辛く、苦しく、いつからか生きる理由を失い、何度も自殺を考えた。

彰人「あの世界に生まれるには、僕は精神があまりにも弱かったんです。」

神「なら、確かめに行くか。」

彰人「え?」

何を言い出すんだろうか。第一俺はもう死んでいるのに。

神「わしゃ神じゃぞ?お主の存在は気づかれずとも下界を見るくらい造作もない。その、政治家とやらについてはわからんが、友と教師の一面を見せてやろう。」

そう言いながら神は俺を下の世界に連れていき、俺は入院先の病院に戻ってきた。

残り2章!澪たちの思いは?そして彰人の行方は?

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