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ひとりごと部屋  作者: 白井夢子


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33/35

雨の日ってこうじゃない?


雨だ。

めっちゃ雨が降っています。


私は時計の音が聞こえるくらいに、音のない場所が好きなので、小さな雨の音にも気付く方なんですよ。


いや。

でも今の雨は、テレビつけていても聞こえちゃうくらいに、雨だ。


でも今日仕事だぜ?

駅まで歩かなくちゃいけないんだぜ?


家の中にいる時の雨は好きだけど、

外にいる時の雨は好きじゃないのに。


仕事帰りに、靴まで濡れちゃうくらいのどしゃ降りだったら、

「雨がなんだ!。こうしてやる!」って、

水たまりの中だって入っていく勇気がわくけど。


朝の雨はダメだ。

絶対にダメだと思う。


早歩きで歩いても。慎重に歩いても。

足元を鳴らして、これから始まる一日を重くさせるんだぜ?


そんなのダメだ!

頼む!私が家を出る時だけ。

15分ほどだけ。

その間だけでいい。止んでくれ!


止んでくれたら、今日の仕事でどんなハズレなことがあっても、

「いいよ、いいよ、さあ来いよ!」って

寛大な心で受け止めるから!


本気だぜ?

こんなことで嘘ついたことないだろう?

だからお願い。ちょっと頼むよ!


――そう祈るのです。


雨の日ってそんなもの。




でもまあね。


世の中に、雨女と晴れ女。雨男と晴れ男。

それがあるとしたら、私晴れ女です。


奇跡的に、私が外に出る時は雨が止んだりすることが多いのです。

だから今こうして雨が降っていても、心の中では、


いやいや。そんな風に降ると見せかけて、

あと30分後には、止んでくれるんだろう?

雨雲の隙間に入れてくれるんだろう?

そうだろう?


とも、思っています。



 ↓ (一時間後の私)


え。止んでないよ。

どうしたの?そろそろ止もうよ。

信じてるよ。あと5分だけ待つからさ。

お願い。本当に頼むし。


どんどん雨音が激しくなっていく、まだ見ていない空に、

ソファーでだらけながら、静かな祈りを捧げているところなんですよ。



 ↓


そして結局どうなったかというと。


やっぱり雨は止んでくれました。

傘がいるかな?差した方がいいかな?

ってくらいは降ってたけど、靴が濡れちゃうくらいではない。


今日も雨雲との友好関係は守られました。


ありがとう。

信じてたよ。


そんな感謝の念も、歩きながら空に送りましたよ。

「✖️」の形になった飛行機も、雲の下に飛んでいたし、今日の空も最高です。



お前……ギリギリまで雨が止むの、待ってただけじゃん。


そう思う方もいるかもしれません。


そうさ!その通りさ!

としか言えないんですけどね。

でもきっと私は晴れ女。


さあ。今日は自分自身に誓ったように、

厄介なことがあっても、「さあ来いよ!」と受け止めてみせましょう。


雨の日ってそんな感じ。

そうじゃない?




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