頑張ってる風、くらい
「もう10月なんて信じられない。ついこの間、福袋のこと考えてたと思ったのに…」
という言葉を聞いたのが昨日。
福袋を買う側じゃなくて、用意する側の人が話す言葉なら。
福袋のこと考えてたなんて、去年の事じゃん。
一年がこの間のことになっちゃってるじゃん。
でも分かるんですよね、その感覚。
分かりたくないけど、分かっちゃうので、
「歳を重ねるほどに、時間って早く過ぎるらしいですよ。
ぐるぐると同じ毎日を過ごしてると、繰り返す単調な毎日に、時間の感覚がなくなっちゃうのかもしれないですよね〜
私なんて数年前の出来事が、ついこの間のことと勘違いしちゃえますよ」
と、自慢しておきました。
「あ、分かるわ〜」と当然のように返されたので。
「ついこの間のこと、って言いながら、「これどうやったっけ?」ってやり方を忘れてて思い出せないんですよ」
と、さらに自慢を重ねておきました。
負けるわけにはいかない。
つい張り合っちゃったのは、あの会話に似ていたからだ。
「いや〜ダメだわ〜」という会話が始まる、あの感じ。
「昨日大変でさ〜もう今日動けないわ〜」
と言われて。
「そっか〜大変だったね。今日はゆっくりしなよ。私が動くからさ」
と返すと危険がありますよね。
そんな事を言っちゃったら、明後日の自分が、
「昨日大変でさ〜もう今日マジ無理」
って訴え返して、負の連鎖に繋がっちゃうやつ。
いつだって平等にいるために、
「そっか〜私も昨日は大変だったんだ〜。お互いに今日はもう動けないよね〜」
と主張しておくのが、いつまでも仲良くお仕事が出来る秘訣なのですよ。
きっとそう。
そんな事を思い出しながら、今日もお仕事を始めようと思うのです。今は電車の中。
「さあ、1日の始まりだ!外は晴れていて、気持ちいいよね!今日もみんな頑張って!」
と、爽やかな朝だからといって、私はそんな事を言ったりしない。
単調な日々を繰り返す私は、「頑張って!」と言われたら、
「え〜もう頑張れないし」と答えたくなってしまうから。
「みんな、今日は「頑張ってる風」で行っとこう?」
このくらいが、ちょうどいいように思うのです。
「頑張ってる風」くらいが、心落ち着いて取り掛かれると思うんですよね。
多分そう。
ではそろそろ現実世界に戻りましょう。
平日の朝のひとりごと。