繰り返すグレープフルーツへの思い
この作業が好き。
誰でも、「これわりと好きなんだ〜」って作業があると思うのですが。
私の好きな作業の一つが、グレープフルーツの実を取り出す作業です。
なんか好きなんですよね。
グレープフルーツの上下の皮を切り落として、皮を厚く剥いて、包丁で実を外していくだけなんですけど。
香りは良いし、ピンクグレープフルーツだと瑞々しい色が可愛いし、完璧な形で取り出した実を並べていくと、「私、缶詰工場にスカウトされちゃうんじゃない?」と自信が持てます。
缶詰工場では薬品で薄皮を溶かしてると思ってるので、そんなスカウトは永遠に来ないんですけどね。
「スカウトされちゃうかも〜」と、要らない心配をするフリをして、自画自賛するのが楽しいんですよ。
元々はお仕事先での楽しみの一つだったんですが、
今でもグレープフルーツがお買い得だったりすると買ってしまいます。
グレープフルーツが特別に好き!という訳ではないので、実を取り出した後は冷凍する事も多いのですが。
これ、ちょっとつまめるシャーベットにお勧めですよ。
と、冷凍グレープフルーツを食べながら、少し涼しい話をしてみました。
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ここまでが過去の私。
こんな感じで
「グリープフルーツについて書いたこと、なんかあったなぁ〜」と、買ったグレープフルーツを見ながらここに戻ってきたところです。
過去の文章を読み返しながら、「今の私と全くおんなじ事考えてるじゃん」と、変わらない自分にびっくりです。
そう。
私はまたグレープフルーツの皮を今から剥こうとしているのですよ。
だってグレープフルーツ安かったから。だったら買っちゃうしかないでしょう。
グレープフルーツを見て考える事も同じなら、
このエッセイ部屋にいる誰かに話しかけたくなるのも同じでした。
だったらこれは投稿するしかないでしょう。
このまま寝かせておいてもいいけど、きっと次にまたグレープフルーツを見ながら同じことを思って、同じことを繰り返して書き足してしまうだろうから。
どうして私は何回も何回も同じこと書いてしまうのだろう、と考え込んでしまう前に、
ここで私の話を聞いてもらっておくことにします。
「グレープフルーツの実を取り出すのって、ハマるよね?」
と、同意を求めたいところだけど、これって共感されたことないんですよね。
みんな揃って、「何言ってるか分かんない」って反応を返してくれるから。
好きな作業は人それぞれなんでしょうね。
アイロンをかけると気持ちが落ち着く、と語る人がいましたが、私はできることなら形状記憶シャツを着ていたい。
包丁を研ぐのって好き、と語る人もいましたが、
私は包丁を研ぐシャ――、シャ――って音は、昔話の人食い山姥のお話を思い出して好きじゃない。
好きな作業ってそんなもの。
みんな違ってみんないい。
みたいな、どこかで聞いた感じのセリフになるものです。
なんでもないお話。