なんでもない話。幽体離脱のススメ。
なんでもない話をしましょう。
私がお話を書く中で、一番面白いなって感じている事は。
ふと浮かび上がる言葉を追いかける事です。
お話を書くその時によって、思い浮かぶ言葉は変わります。それを言葉に残していくのが面白い。
自分実験として。
次に続くストーリーを、何日か続けて、それぞれに同じ話を書いてみます。
結果として、三日書いたなら三回言葉が変わります。
内容を比べてみたら、書き出す順番も、伝えたいニュアンスも変わっていました。
たまにそんな暇人のような事をやってみたりします。
そういう時間も楽しかったりするのです。
その時々で思い浮かぶ言葉が変化するってことは、かつてお店のニューズレターを作っていた時にも感じていた事なんですけどね。
朝に書く時と、夜に書く時と、休憩時間に書く時と、楽しい時に書く時と、しんどい時に書く時。
サービス残業でニューズレターを書いていた時は、「ここに四コマ漫画も頼むわね」なんて無茶振りされて、血を吐く思いでいましたが。
自分が好きで書いている時間は面白いなと。
言葉を追いかける感じが好きなのです。
私はお話を書く時にしかお話のストーリーを考えませんが、限定時間の中で書くことに集中する事は、その時間に他の事を忘れさせてくれます。
忘れすぎて電車を果てしなく乗り越したことも多々あるし、ホームで書いていて、間違えた電車に乗った事もあります。
私が降りるはずだった駅が、超特急で流されていくのを見ながら「ああ……このまま旅に出るしかない」と覚悟した事も何度かあります。
でも嫌だな〜と思うような出来事を忘れる時間があると、嫌だった事を引きずらなくなったなと。
元々「いいじゃん、いいじゃん。考えても辛いなら、考えないでおこうぜ?人間、諦めが肝心だ。流されていこうぜ?」と考える方ではあるけれど、それでも流せない時はあります。
それが流せるようになったんですよね。
ますます私の、「え、もういいじゃん。適当で」に加速が増したけど、許せる範囲も広がったなと。
「そんなしんどい事考えるより、お話書いちゃおうぜ」的な思考で。
食パン生地を発酵させている間に書いてみたくなったこと。
それが今日のコレです。
まさに何でもない話。
だけど私は、嫌な思いにとらわれてしまうしんどさも知っています。
思い出したくもないし、考えたところで解決するわけでもないのに、同じ思いがグルグルと頭を回って、そこから抜け出せない感じ。
「そんなの気にしてもしょうがないじゃん」って分かってるけど、それが出来なくて。
「気にするなよ」なんて実際言われたら「私の心が狭いっていうのか?ああ、そうだよ!」と八つ当たりしたくなっちゃう気持ちの重さ。
八つ当たりはしないけどね。
もともとあまり不満を話したりしないので。
でももし今あなたが「まさにソレ!」という状況にいるならば。
ほんの少しでも、たとえしばらくでも、他に思考を向けられたらと思います。
暗い思考の沼から少し気が逸れる時間があれば、そこだけが全てだという思いから抜け出す事が出来るかと。
少し幽体離脱して他人事のように自分を眺めてみたら、意外と追い詰められるような出来事にも、出口はあると思うのです。
説得力のない私が話したところでという話なんですけどね。だけど日常のなかでは、わりと当てはまる事だと思ったりしています。
もちろん、出口のない絶望もありますけどね。
それはそれとして。
結局まとまりのない話になっちゃった気がしますが、今の私の頭の中を披露してみました。
ちなみに私にとってのエッセイは、言葉を追いかける感じではなくて、そのまま書き出していく感じです。
実はエッセイ大好きだったりするのですよ。
あまり投稿しないのは、「この人、なんか違うくない?」と思われる事を恐れているだけなのです。