柚子胡椒
青唐辛子ってなかなか売ってない物なんですね。
まだギリギリ旬だと思ってたのに。
青柚子胡椒を作りたくて、近所のスーパーを6件ハシゴしたのですが全然ダメでした。
あ。昨日百貨店の野菜売り場も見たから7件か……。
こんなにスーパー回ったのは初めてです。
赤唐辛子は2件のスーパーで取り扱っていたから、どちらの店でも買ってみたんですけどね。
青がない。
最後に近所の八百屋さんに勇気を出して入ってみたのですが、店頭には置いてなかったです。
「どうしてもと言うなら、お店に下ろす物を譲ってあげるけど、高いよ。こんくらいで800円」
と言われて断念しました。
私が欲しいのはそんな量じゃない。
八百屋さんへ入る勇気。
今回私の向かったお店は、小さいけど活気あるお店です。駅までの通りにあるお店。
スタッフさんが少なくても6、7人はいて、毎朝早朝からあっはっはっはと大きな声で笑い合っているお店です。
元気良すぎて、仲が良さそうすぎて。
スタッフさんの会話を中断させてまで、客として足を踏み入れる事は出来ないなと見ていたお店でした。
小さいお店だけど、この辺りのお店に野菜を下ろしている事は知っていたので、勇気を出してお店に入ってみました。
もう一歩足を踏み入れた途端に、全員の注目を集めちゃいましだけどね。
「青唐辛子ないですか?」
その言葉に、お店の全員が反応してくれました。
「お店してるんか?」
「何作るん?」
「青柚子胡椒?あかんて、止めとき」
「趣味で作るには高すぎんで。青柚子も一個398円もすんねんで」
「この気候やからな、近いうち売ってる柚子胡椒も高なるわ」
もうね。すごいノリが良くて、苦手な人は苦手だと思うけど、商売人相手の方々だという力強さ全開でした。
私も仕事モードオンにして、なんだかんだで楽しく色んな野菜話を聞いたんですけどね。
こうして普段訪れなさそうな客でも、全力で相手にしてくれるお店はやっぱり好印象を持てますね。
弱っている時に行くと、自分のエネルギーを吸収されちゃいそうだけど。
頼りになりそうなお店でした。
そんな感じで赤唐辛子しか手に入らなかったので、もう青柚子 ×赤唐辛子で柚子胡椒作っちゃいました。
1:1の柚子の皮と赤唐辛子をフードプロセッサーにかけて、柚子と唐辛子の総量の2割の塩を混ぜて、寝かせて完成です。
柚子果汁いれるレシピもあるみたいなので、少し入れておきました。
青柚子と赤唐辛子。
全然ダメですね。
カラーがダメだ。
想像してください。
濃い濃い緑と、赤の中の赤。
濃い緑のTシャツに、激赤なパンツをコーディネートしてやって来た友人を思い浮かべてください。
「今日どうしたの?大丈夫?」
そう声をかけてあげたくなるでしょう?
「今度の休みに初デートしよう」と、
制服のある学校やバイトや会社の人に誘われたとして。
待ち合わせに現れた、付き合いたての恋人が、
深く濃い緑と激赤なストライプのシャツやワンピースを着ていたら、
「思っていた人と違うかも……」と
ちょっと戸惑ってしまうでしょう?
「好きだから。本当にすきなんだよ」
そう思っていても、違和感はぬぐえないと思うのです。
そんな柚子胡椒に仕上がりました。
やっぱり。
黄柚子 × 赤唐辛子 = オレンジ柚子胡椒
これが可愛くて正解です。
キレイなオレンジ色の服を来た友人なら、
「その色綺麗だね。じゃあ行こうか」と
スマートなお出かけが始められそうです。
今日の作業。
鬼の栗皮むき。
ライ麦食パン焼き。
待ち合わせ不向きなカラーの柚子胡椒。
なんか作ってばっかりですね。
あ。唐辛子を素手でガッツリ触っちゃって、ずーっとヒリヒリするので、対処法を調べたら。
「歯磨き粉で手を洗うといい」と斬新な方法を見つけました。
面白そうなので試してみたら、意外と効果ありましたよ。
こんな思いつきをひらめく、その才能が羨ましいですよね。
世界には様々な才能を持った人達がいるようです。