天然?主人公、異世界へ転移する。
作者は、文才がありません。これから育てていきます。
「え?」
私はすっとんきょうな声をあげた。そりゃそうだ、目を開ける前までは自室にいたのだから。
時は2020年。12月31日。
私は、家でこたつに入りガ○使を見ながら年を越すでも、友人たちと騒がしい年越しを迎えるでもなく、例年通り会社で年を越していた。
ちなみに言うがうちはブラックではなi……いや、ブラックかもしれない。会社自体はとってもホワイトだ。社長は長時間労働がとても嫌いらしいから。だけど、うちの部署だけは違う。
うちの部長は、まだまだ昭和の香りが漂う人だ。そんなだからうちの部署は毎日、一定数の人が夜遅くまでいる。
当然、社長も気にかけて注意をしていたが、部長は会社での発言力も高く、社長とも余裕で言い争えるほどだ。
そんなだから社長もあまり手が出せず、社員が貧乏くじを引きまくっていた。
ちなみに私もその一人だ。
やっと仕事が終わった。
腕時計を見ると、1:00を回っていた。もう新年である。まぁ、分かりきってはいたが。ぱっぱと家に帰って寝て、グータラ生活を満喫しよう。冷たくなった相棒(布団)を身に纏い、ベットにダイブ。そこで私の意識は途絶えた。
「?」
意識が覚醒していくのを感じた。今までにない感覚なもんで、少し戸惑った。あたりを見回すと幼い頃遊び場にしていた、[龍神の泉]と呼ばれる洞窟によく似ていたからだ。暗く、それでいて淡い光を放つ青い泉がある洞窟?のような所だった。
若干不安感を抱きながら辺りを見回すと、泉の光とは違う、強い光を放つところがあった。私は導かれるようにその光に向かっていった。
今度は、普段のような意識の覚醒を感じた。だが目覚める前とは違う点を2つ見つけた。
まず1つ目、ここが家ではないことだ。目が覚めると、そこには見慣れた屋根はなく、漆黒に包まれた空のようなものが眼に入った。考えられるのは、何かが発生し、家が吹き飛んだか、全く別の場所にいるかの2つだ。おそらく1つ目はないと思う。1つ目だと空が漆黒である理由がない。となるとここはどこだということになる。
そして2つ目、やけに体が軽く目線がいつもより10センチほど低いことだ。気になり自分の体を観察すると、手足がほぼ骨と皮のみになっていた。痩せたというレベルではないくらいだ。それとは別に目立つのは自身の胸。若干膨らんでいた。ということは、もしかして……手が股に伸びる。
「……………………ない…………え?」
例のブツはやはりなかった。
そしてもうひとつ。声が完全に女性のそれだ。
これは確定だ。私の体は女性になっていた。驚きを隠せない。私は、怠惰な生活を送るため睡眠をとっただけなのに。
まぁいい。いやよくないが。取り敢えず考えているだけではどうにもならないので辺りを散策してみる。どうやら管理が行き届いていない山のような場所にいるようだ。枯れ草や、折れた枝がそこらに散らばっている。
しかも、私は靴を履いていないため、それらを踏まぬように下を向きながらの散策となった。
川があった。大きいわけではないが水量はそれなりにあるようだ。川沿いに進めば、集落があるかもしれない。なかったとしても海沿いに出れば、ネオンの1つや2つ見えるだろう、そう思い川沿いを下ることにした。
私は気付くべきだったのだ。体が変化している時点で、そこはもう[地球]ではないことに……
はじめまして、ちん=あなごというものです。この作品が初投稿になるので、何かと問題を起こします(確定)が、暖かい目で見守ってください。