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ひとをおもいて

まつ

作者: 漉緒


おのずいましむ あとごころ

ごとにかえりみ かえりみる


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



彼の志種 此の湿地より 砂粒芽吹く

伴翌檜に 枯れぬ赤松


かのしだねこのしめぢよりさりめぶく

ともあすなろにかれぬあかまつ



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



旅人の 錦瓏袍 得ずとても

達者なれとて 送る椴松


たびびとの

にしきろうほう

えずとても

たっしゃなれとて

おくるとどまつ



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



泡沫の 消えて結びし 世途身なら

また結ぶまで 松実浮くとも


うたかたの

きえてむすびし

よどみなら

またむすぶまで

まつみうくとも



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



然り存  秘か寄り来て

微笑みの 君ヶ浦見瀬

雷鳴に  消えし夜明けに

消えぬ思いを



さりながら ひそかよりきて

ほほえみの きみがうらみせ

らいめいに きえしよあけに

きえぬおもいを




和擦れ路に 実を栗松の

枯れるとも 枯れ松の根に

花も実もあれ



わすれじに みをくりまつの

かれるとも かれまつのねに

はなもみもあれ







◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇






浅増しに浦見津浪見て返り水

松枯れ果てに不知火見あり









やんぬるかな

あるいは とぞ

根甲斐奉る

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― 新着の感想 ―
[良い点] 最後の一首、折句になってますね!「うきよまま」 ながさの象徴である松と、有限の対比が鮮やかで素敵です。縦横無尽な漢字の当て方が、雰囲気のある文体を作り出していますね!
[一言] 松と待つ。味わい深いです。 お元気だといいですね。
[一言] 待つですねー。
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