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「きゃあ~~~~!!甲斐様よ~~~お待ちになってぇ~~~!!」
はい?何?何か女子数人が、叫びながら走ってくるんですけど?
たぶん、10人以上はいると思う。
怖いこれはかなり怖いって!!
そして女の子達が来る少し前に、美形の男が私の近くにやって来た。
そしてその男が私に言ってきた。
「ねぇかくまってくんない?」
はぁ?私に言ってるんですか?
まぁ追いかけられて困ってるっぽいし可哀相だから、かくまってあげよう。
「別にいいですけど」
「ありがとう。じゃあしばらく、こうしててね?」と言って、私にキスをするフリをした。
きゃあ~!!急に顔近づけないでよ。ビックリするじゃん!!!
でも近くで見るとますます美形。
「ふぅもう大丈夫かな?」
「はい、だと思いますけど」
「協力してくれてありがとうね。あの子達、マジでしつこくて困ってたんだ。あっ俺2年の上野甲斐って言うんだ。早瀬愛莉亜ちゃんよろしくね~♪」とウインクをした。
ん?先輩だったんだ。タメかと思ってたよ。
ん?でも何で私の名前知ってんの?
「あの先輩、なんで私の名前知ってるんですか?」
「え?だって愛莉亜ちゃん、スピーチしてたじゃん。それに可愛いからすぐに覚えちゃった。スゴク目立ってたし、それで頭も良いなんて最高だよ」
そういう事か。でも初対面の人に可愛いなんて言える貴方が、すごいと思います。ってか、かなり軽いヤツだって事がわかったよ。あははっ。
「はぁそうですか」と呆れながら言った。
「愛莉亜ちゃん、先輩じゃなくて甲斐って呼んでよ!」
はぁ?何で私が下の名前呼ばなきゃいけないのよ!!今日知り合ったばっかりなのにって、軽いヤツだからか!!
「遠慮しときます」
「あははっ遠慮なんてしなくていいよ?」
遠慮なんて、ぜんっぜんしてないんですが。
「そうだ!愛莉亜ちゃん。俺生徒会長になる予定だから、愛莉亜ちゃんは副会長になってね~~!!」
は?何で副会長?ってか、アンタが生徒会長になるってありえないでしょ。マジで。
「生徒会長なんて、そんなに簡単になれるものじゃないじゃないですか」
「い~や、俺は絶対になるから!!」
はぁぁ~~~。どっから、そんな自信が出てくるんだろ?
「そうですか。じゃあ本当になれたら、副会長になってもいいですよ」
ふっ。まぁなれるわけないし、私の勝ちだよきっと。
「ははっ。賭けか?いいぜ、それ乗った。今の言葉、ちゃんと覚えといてよ。楽しみだな~~!!」と笑顔で言った。