33
「いえお気遣いなく。マサヤ君も、色々と忙しいでしょうし」
「ははっそうですな」
マサヤの奴、一体何してんのよ。
人を待たせて~~!!!
「皆さん遅れてすみません」と急いで走って来たのか息を切らしながら、マサヤがやって来た。
一応は急いで来たみたいだし許してやるか。
「遅いぞマサヤ」
「すみません父上」
「まぁそう怒らずに。マサヤ君元気にしていたかね」
「はい。タカオ様もお元気そうでなによりです」と笑顔で答えるマサヤ。
・・・誰ですか?爽やか~な笑顔で笑う目の前のこの人は・・・。
コイツこんなキャラじゃなかったじゃない!!
マサヤ、あんた猫被ってるなぁ~!!!
「マサヤ君、アリアの事よろしく頼むぞ幸せにしてやってくれ」
は?何言ってんのお父さん!!!!
「はいもちろんそうさせて頂きます」
マサヤ・あんた何言っちゃってくれんのよ??
あんたのせいで結婚話が進んじゃったら、どうするつもりよ?
そう心の中でグチってると
「マサヤも来たし、タカオ殿2人でお話したい事があるのですが」と言う声が聞こえた。
は?何突然?
「おおっ!!そうですか。では参りましょうか」と言って、そそくさと部屋を出て行くマサヤのお父さんと私の父。
なんか白々しい会話だこと。
マサヤと2人きりにしないでほしい。
そして私は、マサヤを睨みつけながら
「マサヤ・・・あんた一体何考えてる訳?」と言った。
「私は何も、ただアリアと親密になりたいだけですよ。ふふふっ♪」
親密って・・・気持ち悪い言い方しないでよ!!!!
「あんたとなんか、親しくなんかなりたくない!」
「ふふっ。でも親同士はこの結婚望んでるみたいですよ?」
「親は関係ない!!私があんたと結婚なんかしたくないって言ってるの!!!あと好きでもない人と結婚なんか絶対にしないから私」
「そうですか・・・。分かりました。」
はぁ・・・やっと分かってくれた。
そう思っていた矢先に、マサヤが驚く事を口走った。
「ではアリアが私の事を好きになるようにしてあげますよ」と悪魔のような微笑で笑った。




