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不老不死の女性に恋をした。  作者: 子桜優華
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え、江戸時代!?

 「えっ!?え、江戸!?」


 ―1603年12月25日 13:00―


 「そやけど・・・江戸がどうしはったん?」

智樹を山から町まで案内したその女性は、頭の上にはてなが浮かんでいた。

「江戸って・・・今何年!?」

「慶長18年やでなあ。」

「け、ケイチョウ?・・・西暦は!」

「せ、セイレキって?初めて聞いたさかい、うちにもわからへん」

智樹は、2020年では当たり前に使われている“西暦”すら通じない、この大きすぎるジェネレーションギャップにどうしていいかわからなくなった。

もっとも、智樹が暮らしていた時間は2020年なので、約400年ちょっとのジェネレーションギャップだ。しかし、智樹はここであることを思い出す。

「そうだった!スマホがあるじゃん!」

そういうと、山の中で圏外で使えなかったスマートフォンを取り出した。しかし・・・

「・・・はっ!?ここでも圏外!?」

予想外のことに、智樹は大声をだした。山の中にいたから圏外だと思い込んでいたが、町に出ても圏外のまま、どこにも連絡が取れない状況になってしまったのだ。

「あんたさっきから、なにおかしなこと言うてんの?」

案内してくれたその女性も首をかしげる。

「ほ・・・ほんとに江戸時代か・・・?」

夢ではないことを確認するために、なんども自分の顔をつねった。それをみて女性は、先ほどの疑問に満ちた表情からすこし和らいだ表情をみせ、口を開く。

「やから、ほんとに江戸いうとるやないの・・・ほんま、わからん人やなぁ」

そのとき、智樹のお腹がグーッと大きな音をたてた。

「んまぁ、お腹すいてるん?」

智樹もお腹が鳴ったことで、昨日バイト先から帰る途中からなにも口にしてないことを思い出した。

「はい・・・昨日からなにもたべてなくて・・・」

そういうと、女性は、また透明感のある微笑みを見せた。

「それなら、お昼、一緒にたべよ。うちの働いてるところのお餅、すごくうまいんよ。」

そういうと女性は智樹の手を引き、勢いよく、そのお餅屋まで向かった。




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