第八十五プラン 血の宴INドワーフの洞窟その四
*前回のあらすじ*
クモ対ブラッド、第二ラウンド開始
***
立ち上がったブラッドとの距離は三メートル位だ。
「雷雲の壁」
「ーーーーーーーーー!!!!!!」
ブラッドの咆哮によって壁は破裂する。
この咆哮の原理も理屈も知らない。けど食らったらヤバイ。
攻撃しつつ、防御もする。
考えろ考えろ……壁が、天井があるなら……これを使うか。
「雷雲の鉄槌」
天井の雷雲を使い、ブラッドに目掛けて落とす。
「ーーーーーーーーー!!!!!!」
ブラッドは口を開き、雷雲を破裂させる。
咆哮したな。
しかしいつもよりも威力が高いのか天井が半壊する。
半壊した事なんてどうでもいい、次で仕留める。
「雷雲の拳!」
「ぐっ!」
雷雲の拳はブラッドに命中するが、ブラッドも反撃するために口を開いている。
ヤバイ……どうする!?
うおぉぉぉ!!!体を動かせ!間に合わなくなるぞ!
咄嗟に足を前に出し、次の瞬間、雲の足は破裂した。
「何!?」
「巨大な雷雲の……」
雲で足を作り、踏み込む。
拳には雷雲を多く纏わせ、巨大化させる。
踏み込みと同時に腰を回転させて、威力を上げる。
「拳!!!」
巨大な拳はブラッドを襲い、壁と拳で挟み撃ちだ。
ブラッドは雷で少し焦げた匂いがするが、まだ生きてるように感じた。
拘束しようとするも、頭がフラフラする。
足を見ると白い雲が赤く染まっている。
前にも同じ事体験したな……これがデジャブって奴か。
そのまま俺は倒れ、気絶した。
***
ドワーフの洞窟は混乱していた。
理由はブラッドの襲撃だ。
ドワーフが破裂して殺される。そんな恐怖を感じ住民達はパニックになる。
しかもドワーフの洞窟の長、つまりは村長のような皆をまとめる人が居ないのだ。
その事も相まって不安は大きくなる一方だ。
「不審な人物は見つかったか?」
「いいえ……洞窟内が広い事もあり、探すのは困難です。探し出しても捕まえられるかどうかも分からないのに」
地上一階にてドワーフ達は主要人物を集め、今回のテロ行為の対策を考える。
冒険者と住民からの通報から地上三階にて戦闘が発生している。
現在は加勢しに三階に向かっている。そろそろつく頃だろうか?
ドワーフの洞窟の副村長的な役割の人、バインが悩ませる。
「相手は複数居る可能性が高いか……奴らの目的はドワーフを殺す事か……厄介だな。ここのほとんどの場所にドワーフは居るってのに」
「ふむ……それなら全ての人間をある場所で拘束するか?ドワーフの安全を考えるならそれが一番だと思うが?」
意見を出したのはドワーフの洞窟で一番の鍛冶技術を持つ男、ヨウガだ。
「確かに、一理ある。…………奴らは人間には手を出さないらしい。少なくとも今の所は殺しては居ないようだ。せいぜい気絶だと聞いたな。
よし、人間には地下一階に全員移動してもらう。そして調べる。時間はかかるが確実な筈だ。
しかしそれに乗じて奴らが暴れることも考えられるな……そこを抑えるか……騎士団には使える全員の出動命令だな」
ドワーフ達は動き出した。




