第八十二プラン 血の宴INドワーフの洞窟その二
*前回のあらすじ*
赤い修道服を着た女が暴れだした。
***
エレンにアッパーカットを決めた女は歩き出す。
それを止めようと呼び止める。
「おい、待てよ」
「なんですカ?」
「なんであんたはドワーフを殺した……理由を答えろ」
「理由ですカ……それはですネ、
私達の偉大なる神ィ!!!ドマゲンド様への生贄へとするためですよォ!!!ドマゲンド様は亜人共が嫌いでネェ、しかし亜人共の血肉は大好きなんですよォ!!!
そのたメ、ドマゲンド様は亜人共を殺しまくったそうでスゥ。そして私達も!!!ドマゲンド様への生贄にと亜人共をぶっ殺すのでスゥゥゥ!!!分かりましたカ?」
成程……つまりは信仰する神様のために殺しているのか。
「分からねぇよ!理由は分かったが納得はしないぜ、このクソ野郎が!!!「加速する雲の拳」
「厄介ですネ……とでも言うと思いましたカ!?「反響」」
彼女の言葉と共に雲の拳は弾けた。
!?なんの魔力なんだろうか?
分かれば対策が出来るのに……
「もう手を出さないことですネ……私達の偉大なる神ィ、ドマゲンド様は亜人は嫌いですが、人間は同族なので倒さないんですヨ」
……へぇ、亜人には手を出すけど人間には手を出さないんだな。少なくとも直ぐに殺そうとはしないのか。
エレンを見ても分かるがドワーフを破裂させたのだ。
エレンも出来てもおかしくない。なのにしなかったのはそういうことだろう。
なら……
「それではまた今度ですネ」
「巨大な雲の拳」!!!」
「ッ!!!」
女は咄嗟に口から咆哮をして、拳を破裂させた。
「危ないですネェ……何するんですカ?」
「あんたを倒して、警察に連行する!!!さぁ、大人しくお縄につきな」
「断ル!!!」
声と共に衝撃波が走る。
雲を出し、防ぐが直ぐに破裂する。
「そう言えば、あんたの名前は?」
「私の名前ハ、ブラッド。あんたの名前ハ?」
「俺の名前は、天乃雲。とりあえずあんたを倒す!!!」
「そう、やってみなさイ、「反響」」
「雲の壁」
雲の壁を出し、防ぐがやはり、破裂する。
「クソが。リバー、レル、トウカ!周りを避難させろ。相手の能力がわからん。何が起こるかもな」
「危ないんだゾ、クモ!!!逃げた方がいいんだゾ!!!」
「無理だ、こんな奴をほっとけないし、他にもいるかもしれない」
「他にも?」
「あいつは私達と言ったんだ。なら他にも居てもおかしくない。むしろいない方がおかしいだろ」
「そうですね、避難させましょう」
「そんなことさせると思いますカ?」
「お前の思い通りにさせると思うなよ」
「そうですネ、防げるといいですネ」
彼女は笑いながらこちらを向き、歩を進める。




