第八十一プラン 血の宴INドワーフの洞窟
*前回のあらすじ*
酒飲みたいドワーフと人間から逃げるクモ。
***
「うえぇ……気持ち悪……」
「飲みすぎたな!クモ!!!」
俺は結局、ドワーフのガイムとフグサに捕まり、酒を飲んだ。
そしてしばらくして今に至る。
まぁ、吐いたんだよ。うん。
スゲーアルコール度数が高いんだよ。もうヤバいね。人間の飲む物じゃない。
「水も飲みな」
「ありがとう……」
フグサから水を受け取り、口に入れる。
ゴクゴク
「ぷはぁ……少しは良くなった気がするよ」
「じゃあさらに飲みましょう!」
「ふざけんな!もう一杯も飲めねぇよ!」
「そんなこと言わずに……ほらほら」
「そうだぜ、クモ。ほら、グイッとな!!!」
「あばばばばば」
アルハラに襲われ、意識が薄れていく。
***
朝日が登り
チュンチュン……鳥の鳴き声が聞こえる。
洞窟にも鳥の声が聞こえるんだなと思いながら、体を起こす。
「あ〜〜〜、頭いてぇ」
頭がズキズキとする。
何かすればズキズキとする。
「よぉ、起きたかクモ。頭いてぇならこれ食べな」
ガイムが渡してきたのは、ブルーベリー位の果実だった。
「これを食べれば、酔いは無くなるぜ。ほれ、何個かやるよ」
「ありがとう、ガイム」
一粒摘み、口に入れ、咀嚼する。
すると果実が弾け、口に甘みが広がる。
甘みと同時に悪酔いも覚めた。
頭痛が消えたのだ。
「どうなってんだ?」
「凄いだろ?これは酒宴の実と言われる果実だ。美味しいだろ?昔は酒のツマミとして食われ、今では悪酔いを覚ますためにも使われる。俺達ドワーフのためにあるようなもんだ」
確かに美味しかった。しかもこれをツマミに食えば、悪酔いもしなくなるのでは?
「まぁ、需要が高くてなかなか大量には手に入らないんだよな」
「そりゃあそうか。しかしいいのかこんなにも貰って」
「いいよ。今は沢山あるからな」
そう言いながらポケットから酒宴の実を出す。
「そうか、有難く貰うよ」
「それじゃあ俺は仕事にかかる。またな」
「おう」
「分かりました。頼みましたよ!」
***
地上三階の宿屋の一室。
赤い修道服を着た女は椅子に座り、呟く。
「もう朝ですカ……準備は出来ましたカ?」
コクリと部下は頷く。
「それでは動き出しましょウ……血の宴の開始でス!!!」
女は立ち上がり、動き出す。
***
地上三階の宿屋にてレル達は頭を押さえていた。
「あぁ、頭いてぇ。飲みすぎた」
「そうなんだゾ。ギンギンするんだゾ」
「クモは居ないしねぇ。どこいったんだろうね」
「なんだ、レルはクモが心配で寝れなかったのか?」
「エレンがそんな冗談を言うなんて珍しいね。そんな訳ないでしょう?」
「おぉ、怖」
目が覚めたら朝が来た。
ここに来て2日目だ。
一日目は酒を飲みすぎて酒に飲まれたけど今日は飲まれないようにしないとね。
突然、ガチャとドアが開く。
「ただいま」
開いたドアから出てきたのはクモだった。
「クモ、おかえり〜」
「おかえりなんだゾ」
「おかえり、クモ」
「おかえり」
「おう、てかお前ら二日酔いかよ。これ食べろよ」
クモはポケットから小さな果実を出す。
「これは?」
「二日酔いに効くらしいぞ」
クモの言葉を聞いて皆が食べる。
食べると甘みと共に頭痛が収まっていく。
「凄いんだゾ」
「確かに……」
「そうだな。クモ、よくこんなの手に入れたな」
「あぁ、フグサにあってからフグサの武器を作っている鍛冶師に会ってな。鍛冶師にその果実を貰ったんだよ。結構需要が高いらしいぞ?」
「ほーん、フグサに会ったんだね。どうだった?」
「そんな数時間で変わるかよ。元気だったよ」
「そう、じゃあこれからどうする?」
「そうだな……俺はダラダラしたい」
そう話していると外から悲鳴が聞こえた。
きゃぁぁぁーーーーーー!!!!!!!と。
「どうしたんだろ?なんか事件の匂いがプンプンするな」
「行ってみるか」
「だね」
「向かうんだゾ」
宿屋から出て、外に向かった。
***
「きゃははは!!!死ねや亜人共ォォォ!!!」
赤い修道服を着た女は咆哮をすると目の前にいるドワーフが爆ぜた。
咆哮から少しした後に爆ぜたのだ。
一人を殺しても女は止まらない。何度も咆哮をして、ドワーフを殺す。
殺すことが使命のように振る舞う、女。
「何してんだてめぇーーー!!!」
エレンが顔真っ赤にして女に突っ込む。
女はエレンに気づき、エレンに話しかける。
「邪魔はしないでネ。私は亜人共を殺すだけだかラ」
「ふざけんな!!!「強打」!!!」
エレンの拳に危険を感じたのか、その場にしゃがみ拳を避ける。
「何!?」
「これでも食らって大人しくしてくださイ「振動するの拳」
エレンに見事に決まるアッパー。
エレンは口から血を少し吐き、そのまま気を失った。
「あなた達も大人しくしてくださイ。邪魔はしないことですネ」
女は殺戮を止めようとはしなかった。
エレンには彼女は止めれなかった。




