第六プラン 複合属性
*前回のあらすじ*
天乃雲の魔力『雲』魔法の使い方を知る。
***
魔法の詠唱をして、大地の壁に打ち込んで行く。それぞれ同じマナの量にしたつもりでも威力は違った。少しして魔法の四属性全て試し終えた。
「よし、全部試したな。お前が一番得意な属性は水属性だ。次が風属性、次が火属性、最後が土属性だ。これは覚えて置いて損は無い。一番威力が出せる属性を知っておいて損は無い」
「俺の得意な属性は水属性か……」
水……水滴……雲。もしかして魔力と似ている属性は得意なのかな?
「そうだ。水属性での複合属性は……氷属性と木属性だな」
そうゴーゴが言った。
「複合属性?」
聞いたことない単語に俺が首を傾げる。……まぁあるんですけどね。クレプの知識にあったから。
「複合属性って言うのは二つの属性を合わせて作る新たな属性の事だ。今のところ、一般的にある複合属性は氷属性、雷属性、木属性、砂属性、鉄属性の五つだ」
ゴーゴが言ったことに気になる所があった。
「今のところ、一般的にある?」
「あぁ、複合属性はどれだけあるのか分からない。天才が新たな属性を作り出すかもしれないからな。その中で五つの複合属性は出しやすいから広まったのかもな」
つまるところ複合属性は天賦の才によって作られたものってことか。もしかしたらあるかもしれないけど分からないと。
「とりあえず複合属性が出来るかやってみるか。お前の場合は氷属性が一番出来る可能性がある」
「氷属性ですか……どうやってやるんですか?」
「複合属性は決まった属性を混ぜ合わせる。氷属性は水属性と風属性。鉄属性は火属性と土属性。木属性は土属性と水属性。砂属性は風属性と土属性。雷属性は火属性と風属性だ。氷属性だから水属性と風属性だな。詠唱は二つ合わせて言えばいい」
つまり、詠唱はウンディーネとシルフだな。イメージは……氷の矢。
「分かりました。コルシルフウンディーネ!」
詠唱をしたら目の前には氷の矢が出来ていた。
「おぉ、出来てる!!!」
複合属性が出来て嬉しく声を上げた。
「まさか、一発で成功させるとはな。適性が余程高かったのか」
ゴーゴも予想外だったらしい。
「とりあえず、お前がどれだけのモノを持っているのか確認した。後は伸ばすだけだ。そして今、お前が伸ばさないといけないものは……身体だ」
「……身体ですか」
なんだろう。凄く嫌な予感がする。
「という訳で、筋トレだ。今からメニューを言う。それが終わったら今日の依頼は終わりだ。それが終わるまでは今日は解放しねぇからな?」
笑顔でゴーゴは言ってきた。俺はゴーゴに言われたメニューをこなしていった。その間、レルが魔法の説明を受けていた。
何とかゴーゴのメニューをこなして、今日の依頼は終わった。