第五プラン 魔力の名前と魔法
~祝5話~
そう言えば主人公 天乃雲の見た目について言ってなかったと思い、ここで言います。
ボサボサした黒い髪、少し鋭い黒い瞳。顔は整っている方で身長は160後半。
後設定で気分によって髪型が少し変わるという特徴を持っている。
*前回のあらすじ*
手から雲が出たぞ。名は体を表す。
***
「 「 え!」 」
小さい水滴の塊。人はそれを雲と呼ぶ。
何となく分かってしまった。自分の魔力がなんなのか。俺の魔力は『雲』
「驚いた。まさか雲だとは」
「じゃあ、俺の魔力は『雲』ですか!?」
「 あぁ、そうだろうな。魔法の詠唱はしてなかった。なら確定だ」
名は体を表すと言う言葉を聞いたことがある。正しくその通りだった。
「じゃあ魔力が分かったからな。これから坊主は別の訓練をする。行くぞ!!!」
「え」
驚きつつ、俺は訓練を続けた。
***
「はぁー、はぁー、はぁー、」
肩で息を吸うが呼吸が整わない。
「まだまだだぞ坊主!呼吸を整えろ、走れ!お前は強くなる!そう信じて走れ!!!」
今俺は走っている。
強くなるために走るらしい。全力疾走をずっと続けろと無茶をしている。
酸素を吸おうと息をするが酸素が足りず、筋肉が悲鳴をあげる。足の感覚が無くなってきた。いや、もっと前から無くなっていたか。
「はぁー、はぁー、はぁー、」
筋肉は不可に耐えきれずに足が止まった。走っている時に急に止まったことで重心は前に向き、そのまま倒れた。
「はぁー、はぁー、はぁー、」
地面に倒れても呼吸が整わない。
「よくやった坊主。休憩したら訓練続けるぞ」
俺はゴーゴの言葉に頷けなかった。
***
「休憩したな?では次の訓練だ」
「休憩ってたったの5分じゃないですか」
「冒険者は好きに休めるんじゃねぇんだよ。5分あるだけありがたいと思え。次は魔法の訓練だ」
「魔法……」
「お、やっぱり反応したか。まぁ男子だもんな。魔法は反応するよな~」
ゴーゴは手を叩き、空気を変えた。
「じゃあ教えるぞ。魔法を発動するにはエネルギーのマナとなんの魔法を使うか決める詠唱が必要だ。そして魔法にはマナを使う量で5段階に別れている。上から極大魔法、極魔法、大魔法、中魔法、小魔法だ。そして詠唱も違う。極大魔法を詠唱する時はウル、極魔法を詠唱する時はガル、大魔法を詠唱する時はアル、中魔法を詠唱する時はエル、小魔法を詠唱する時はコルだ。ここまでいいか?」
「……多分」
「続きだ。魔法には属性が存在する。火属性、水属性、風属性、土属性の四つだ。そして属性魔法を詠唱する時もそれぞれある。火属性の詠唱はサラマンダー。水属性の詠唱はウンディーネ。風属性の詠唱はシルフ。土属性の詠唱する時はノームだ。突然だが問題です。水属性の大魔法の詠唱を答えなさい」
「えっと、水属性の大魔法だから、アルウンディーネ?」
「正解!これで魔法の詠唱は終わりだ。魔法は本人のイメージによって変わる。例えば火属性の中魔法でもイメージによっては威力がかなり変わるそうだ。まぁ何が言いたいかと言うとイメージによって魔法は姿形を変える。詠唱はマナの使用量の目安だと思え」
「分かりました」
「じゃあ魔法を試すぞ!人によっては魔法は得意不得意が出てくる。これは残念ながらイメージに関係ない。まぁイメージで改善は出来るらしいが、しかしそこまでで、普通よりも威力は下だと思え。今からは得意不得意を見つけるぞ」
「分かりました!何からします?」
「……そうだな。火属性の小魔法からだ。的は……そうだな、大地よ、我をお守り下さい。アルノーム!大地の壁!これに打ち込め」
ゴーゴが詠唱して、魔法を放つと地面が盛り上がり、分厚い壁が出来上がった。
「 わかりました。火属性の小魔法だから……コルサラマンダー!!!」
イメージは一本の火の矢だ。
詠唱をすると、イメージ道理の火の矢が空中に出てきた。
「いっけぇぇぇ!!!」
拳を突き出し、それを合図に火の矢は飛んで行った。飛んだ矢は風を切り、大地の壁に突き刺さった。
「おぉぉぉーーー!!!」
魔法を使い、興奮した。ゴーゴはそんな俺を見て笑みを浮かべた。
「ほら、ドンドン打ち込め!!!」
「はい!!!コルウンディーネ!!!」
その後俺は魔法を打ち込みまくった。