第二十八プラン 『反転』の魔力使い
*前回のあらすじ*
トロールを倒したお!
***
王都でトロールを倒した日の次の日。
朝、俺達はクエストボートの前で、依頼を探していると声をかけられた。
唐突にかけられた声に驚きながらも、声の方を向くと、左側が白、右側が黒色の髪をした青年が立っていた。腰には剣を刺しており、いかにも冒険者だった。まぁここ冒険者ギルドなんですけどね。
「一体なんでしょうか?」
「あの、僕とパーティーを組んでくれませんか!」
と唐突な申し出が来た。
***
「あの……なんでパーティー組みたいんですか?」
「はい、それが僕はランクDなんですけど、これまでソロなんですよ。一人だと難しく、パーティーを組みたいなと思って」
ランクDなのか。でソロに限界を感じ始めていると……。
まぁ、断る理由は無いかな、けど……。
「分かりました。では、試験させてください」
「試験ですか?」
「はい、あなたがどれだけ戦えるか見るためです。試験は明日やります。時間は今の時間に」
「……分かりました」
彼は試験をするとは思ってなかった用で、渋々了承をえる。
「では、僕はこれで……」
そう言って彼はギルドから出て行った。
***
俺達は依頼を受け、森にある、薬草採取に来ていた。
「にしても、パーティーに入りたい人が来るとは」
「そうだね、それで誰が試験で戦うの?」
レルが質問してくる。
「エレンに頑張って欲しいな〜と思っている」
「なんで俺!」
「え?だってまだエレンマナ武装を覚えてないじゃん。それを覚えるのに、いいかな〜て」
そう、エレンはマナ武装を覚えきれてない。使えるようにはなったが、咄嗟には出来ない。それでは戦闘では使えない。それにエレンもランクDだからね。
「分かったよ!俺が試験の相手をするよ!」
エレンは渋々受けた。
***
試験当日。ギルドの裏にある、訓練場にエレンと青年がいた。
「では、エレンと……え〜とお名前は?」
俺は青年の名前を言おうとしたがそう言えば名前を聞いてなかった。
「名前は、リバーです」
「リバーですか、いい名前ですね。ではエレンとリバーの模擬戦を始める!二人とも準備はいい?」
「準備万端だ!」
「大丈夫だよ」
「では模擬戦開始!」
上げていた手を下ろし、試合の開始を伝える。
手を下ろした瞬間、エレンが動き出す。魔力を使って、全身の力を上げて、肉薄する。
エレンの踏み込みに寄って距離は無くなり、エレンは懐に入った。
「「強打」!!!」
暴力的な力を持った腕は動き出し、リバーに向かっていく、このまま終わるかに思えた。
エレンの拳とリバーの間にある、透明な板を見るまでは。
「「反転」!!!」
エレンの拳が透明な板にぶつかると、エレンの拳はピタリと止まり、次の瞬間にはエレンの拳が逆に離れていた。
「うおっ!!!」
エレンは驚きながらも、距離を取る。
「驚いてくれて何よりです、これが僕の魔力「反転」あらゆる物を反転させる魔力です!!!」
「なるほど、だから殴った拳がこんなにも痛いのか」
エレンが納得している。おそらく、殴った威力がエレンの拳にそのまま返されたのだろう。
「なら……マナ武装!」
そう言うと、エレンの腕は黒く、染まっていく。その事にリバーは驚いているようだ。
「まだまだこれからだ!」
そう言いながら、エレンはリバーに突っ込んで行く。
「まだ返され足りないのかな!!!「反転」」
エレンの前に、透明な板が出てくる。それにぶつかりそうになるが、
「「強打」!!!」
エレンは拳を振るい、板を壊す。そう、板が壊れたのだ。その事に、リバーは驚きながらも、板を出してエレンを止めようとするが、出した板をエレンは全て粉砕している。
そのままリバーに拳を食らわせる前に、拳をピタリと止めて、言った。
「俺の勝ちだ」
模擬戦で勝ったのはエレンだった。




