第百十三プラン 船旅その三
*前回のあらすじ*
レルすまんかった
***
船の生活が三週間経とうとしていた。
そろそろ和の国につく頃だ。
俺は出来るだけずっとトレーニングしていた。
俺以外にもトレーニングをしており、レル、エレン、リバー、トウカも各々トレーニングをしていた。
そのお陰か力を少しだがつけれた気がする。
船内でトレーニング中、船が急に揺れる。
「うおっ!!」
激しく揺れ、倒れる。
外から何らかの衝撃による物。
急いで状況を確認するために、甲板に出た。
「急いで武器をもってこい!」
「船が持ってかれるぞ!」
階段を登る間にも船員達の声が聞こえてくる。
甲板に出て、外を見ると
「でっっっか!!」
外には巨大なタコが船にしがみついていた。
このまま殴っても船が壊れてしまうだろう。
「これはどうすればいいですか!?」
どうすればいいか分からず、船員に指示を仰ぐ。
「剣なんかで足を切ってから本体を剥がす!クモさんは他の冒険者の足場や、サポートをしてくれ!」
「分かりました!」
そう言ったのも束の間。
「クモ、足場を頼むゾ!」
トウカがタコに突っ込む。
「了解!」
「闇太刀一の型、一閃!」
船を掴んでいる足を切り落とす。
切ったのは四本。
しかしタコは離れない。
タコの足は確か八本。残りの四本でしがみついているのか。
「コポポポ!!!!」
奇妙な鳴き声を上げながら、タコは二本の足でトウカを殴りに行く、が
「強打!!!!」
「反転!」
それは届かず、跳ね返されたり、殴られたりした。
「残りの足も切っちゃいましょうね〜」
タコがトウカに気を取られている間に、レルは足に糸を絡めて、切ろうとしていた。
「クモ、後は任せたよ」
「任せろ」
俺は準備する。
「バイバイ」
レルはタコに笑顔で言いながら糸を引っ張り、タコの足を切り落とす。
それと同時に巨大な雲の拳が放たれ、タコは船から離れた。
***
タコによる被害は怪我をした者が少しいるもののの、死者は出なかった。
船も目立った被害は無く、大勝利と言ってもいい。
そして船長曰く、
「タコが現れる地域は和の国の周辺」
との事。
そして数日後、和の国が見えた。




