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ノープラン 〜異世界冒険〜  作者: ジャガさん
チュートリアル
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第十一プラン 巨大な雲の拳


*前回のあらすじ*

俺は立ち、レルは倒れていた。


***


「はぁ、はぁ、勝ったのか?」

俺が疑問の声を上げるとそれに反応したかのようにゴーゴが声を上げる。

「勝者坊主ーーー!!!」

おぉ!!!と周りから声が上がる。


「坊主、少しは成長したみたいだな」

「そうですか?まだ一勝ですよ。負けた分を取り返さなくては」


「そうかそうか、その意気だ坊主!!!」

とゴーゴは言って笑っていた。


***


「ゴーゴさん、もう依頼を受けて九ヶ月ですよ?早くないですか?」

「そうか?まぁ早く感じるならそれだけ充実していたんだろうよ」

「そうですか」

現在は12月。てかこの世界は俺がいた世界と日数が同じだった。つまり1年は三百六十五日で、1ヶ月が約三十日である。てかほとんど前の世界と一緒。


そしてもう雪が降っている。それでも俺らは訓練です。

冬になると強力な魔物しか出ないため、実力が無いものはほとんど冬前に稼いで冬は街で過ごす。

たとえ実力があっても冬は厳しい環境のため冬前に稼いで街で過ごすのだが……。


そんな中訓練です。今はゴーゴさん曰く超大事な訓練だそうな。その訓練はマナ武装。


マナ武装とは、マナを体、もしくは武器に纏い、強化する技術のことである。これを習得しなければ、倒せない魔物もいるそうな。


マナ武装を会得しているものとそう出ないものが戦うとマナ武装を会得しているものが圧倒的に有利らしい。

マナ武装は使うだけで、相手の威力を和らげてくれる壁のようなものらしい。それがレベルが高くなると相手の攻撃を無効化出来るそうだ。それは絶望的だ。

しかしマナ武装を使っても相手の攻撃が強力すぎれば無効化は出来ないそうだ。でもモロに食らうよりはマシである。


現在はそれを習得するために頑張っている。

いや、正確には習得は出来た。しかし万全では無い。

戦闘中にマナ武装は使われる。いついかなる時も使えるように訓練をしているのだ。マナ武装を使うと使っている部分が何故か黒色になる。なお、色は本人がこの色がいいと思えば変えれるそうだ。まぁ本人の技量しだいだけど。


その訓練は…………模擬戦だ!!!

相手はゴーゴさん。俺とレル二人同時で戦っている。

これまでは何回もやっているが勝てる気がしない。


ゴーゴさん曰くパワーが足りないと。どうやってパワーを強くするんだよ!!!


そんな風に悩んでいるとレルが近づいてきた。


「ねぇクモ、作戦会議をしましょう」

「作戦会議だと……」

俺とレルは作戦会議を始めた。


***


訓練場に俺達はいた。向かい合うはゴーゴさん。とてつもない迫力だ。


「二人共、準備はいいか?」

「はい!」

「よろしくお願いします」

「では模擬戦始めるぞ!!!」

ゴーゴさんの言葉を皮切りに皆が動き出す。



「レル、行くぞ!!!」

「おう!!!」

ゴーゴさんに向かって二人同時攻撃を仕掛ける。




加速する雲の拳ジェットクラウドパンチ

糸の拳(ストリングパンチ)

しかし呆気なくゴーゴはパンチを受け止める。




「甘いな、お前達。フン!!!」

ゴーゴは拳を振り払い、近づいてくる。

その巨体に似合わぬスピードで射程距離に俺達を入れた。


「フン!!!」

気合いの声を出しつつそのパンチはとてつもない威力を出し、俺達の腹をしっかりと捉え、吹っ飛ばされた。




マナ武装を腹に使い、ガード出来たものの、ダメージがデカすぎる。





「あれをガード出来るようになったか。成長したみたいだな」


「お褒めに預かり光栄です。今度は俺達の番です!!!」

そう言いつつ、「雲の手(クラウドハンド)」を作った。

ゴーゴさんまでの距離は十メートル位だ。十分にある。





(ミスト)

全身から雲を吹き出し、俺の周りが雲で覆われる。


「そんなことをしてなんになる。雲が届いてないぞ?」

「クモ、早くしてよね。時間は私が稼ぐ!!!」

「ほう。何をするつもりか知らんが、ならばやってみるがいい!!!」

ゴーゴは俺に向かってくる。




糸の牢屋(ストリングプリズン)

レルは糸でゴーゴの周りを囲い、足を封じた。が……


「こんなチンケな檻で猛獣が捕えれるとでも?」

がゴーゴは何事も無かったかのように歩を進める。


「それでも少しでも足止めをするのよ!!!」

「やってみるがいい!!!」

(ストリング)

糸を出し、ゴーゴの体を拘束するつもりだったが……





「レル、準備完了だ!!!」

「遅いのよ!!!」

「何をしていた?」

クモの方を見るとクモの手には「雲の手(クラウドハンド)」で伸びている手があるが明らかにいつもの大きさとは違った。

腕の太さが十倍くらいにはなっているだろうか?

その拳はゴーゴの身長位はある。




「どういう事だ!?坊主がそんな雲を一気に操れるなんて………………まさか、「(ミスト)」の雲を使って大きくしたのか!?」

ゴーゴの言葉にニヤッと笑みを浮かべる。


「正解!さすがゴーゴさん。頭の回転が速い。喰らえ、俺の精一杯の攻撃!!!」


巨大な拳はマナ武装で白い雲が黒く変色している。

黒い巨大な拳をゴーゴさんに打ち込む!!!


巨大な雲の拳ギガントクラウドパンチ

黒い巨大な拳はガードしたゴーゴさんをも吹っ飛ばし、見事模擬戦での勝利を俺達は手に入れた。


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