第百四プラン チクセ村その二
*前回のあらすじ*
村の外でイエローモンキーと出会った。
***
糸の文字を書いてから少し時間が経ち、エレン達が来てくれた。
後ろにはラグザもいた。
「おぉーい、大丈夫か?」
「大丈夫でーす」
手を振り生還を伝える。
***
「なんでイエローモンキーが」
「イエローモンキー?コイツらの名前はジャンプレンモンキーと言う。人を見ると戦いを挑んでくるんだが……戦闘力の差につずいたらしいな」
「そうですか、どうしますか、コイツら」
「そうだなぁ……追い払うか」
ラグザは前に進み、拳を握る。
「みんな、後ろに下がってなさい」
今よりも一歩後ろに下がる。
ジャンプレンモンキーのボスは目の前だ。
「では行きましょう」
ラグザは拳を地面に打ち込む。
「衝撃」
地面がひび割れ、更にバギッ!と地面が鳴く。
また少ししてからバギッ!と地面が鳴く。
「ウキャウキャ!」
ジャンプレンモンキーは避難するように逃げ出した。
***
足元を見るとひび割れは俺達には届いてなかった。
完璧に衝撃を操っていたって事だ。
「凄いですね」
「そうなんだゾ。ラグザは凄いんだゾ」
「そうか?嬉しいなぁ」
「そうなんだゾ。凄いんだゾ」
「嬉しいよ、刀加。そしてそのお礼とは行かないが、手合わせしようぜ」
手合わせ?
昔、ゴーゴさんと以来してないな。
「もちろんするんだゾ。パーティーのみんなもやるんだゾ」
「はいはい、まぁ、元からやる気だけど」
「ランクSぶっ倒してやりますよ」
「全力で行かせてもらう」
「私も行きます」
「負けないです」
皆やる気満々だ。
俺も今の実力を試すにはちょうどいい機会だ。
全力で挑もう。
「じゃあやろうか。一人ずつ行くぞ。場所は移動するけどな。ついてこい」
ラグザの後をついて行く。
ラグザが戦う場所としたのは平原だった。
周りが見渡せ、昼寝をするととても気持ちよさそうな所だった。
「じゃあ行こうか。最初は誰から行く?」
「私が行くんだゾ」
最初に手を上げたのはトウカだった。
「ほう、刀加か。じゃあ誰か審判をしてくれ」
「私がやるわ。トウカとラグザ。準備はいい?」
審判をやるのはレルだ。
レルは手を上げ、二人の返事を待つ。
「いいんだゾ」
「問題ない」
「では両者、始め!」
手を振り下ろし、開始の合図をする。
ラグザとの手合わせが始まった。