第百プラン ガレ村その三
*前回のあらすじ*
雲の使い方を考え始めた。
***
太陽が真上にいる頃、クモは試し打ちしようとしていたが、
「クモ〜、ご飯だよ~」
とレルから声がかけられる。
「え!?もうご飯?わかった」
俺はご飯を食いに移動する。
***
「はぁ〜、お腹いっぱい。ご馳走様でした」
「ご馳走様でした」
宿屋にて、レルとエレンとリバーと俺でご飯を食べた。
いっぱい食ったなぁ〜
「じゃあ、トレーニングしてくるね」
「うん、行ってらっしゃい」
俺は村のハズレに向かった。
***
トレーニングをしていると、夜になってしまった。
「疲れたぁ~。いい感じになって来たな」
「クモ〜、そろそろ帰って来て〜」
またまたレルが俺を呼び出して来てきた。
もうそんな時間か。時間が経つのは早いなぁ。
明日の朝にはこの村を旅立つ……この村の出来事は……
村人が……筋トレ……。
いや、いや、他にもあるはずだ……いや、
筋トレしかねぇ……
筋トレしかねぇよかよ!?
なんだったんだろうか……いや、ね?
ほら、トレーニングはしたよ?けど村人ってなるとね?
筋トレしかねぇんだよなぁ……悲しいなぁ……
そんな事を考えている間にも時間は過ぎていく……
***
チュンチュンと鳥が鳴いている。
朝日が昇り、皆を照らしている。
馬車は村を出発して、次の目的地に向かい、歩いて行く。
次の目的地はトウカの育った村だそうだ。
「トウカ、村の名前は?」
「村の名前は、チクセ村っていう村なんだゾ」
次の目的地はチクセ村だ。
トウカの育った場所。どんなのかが、嫌でも気になるな。
馬車はガラガラと音を立てる。
馬車の中では「楽しみなんだゾ」
とトウカは足をばたつかせ、ウキウキしている様子が見て取れる。
トウカは
「待っているんだゾ、ラグザ」
誰かに、思いを込めた。
***
クモ達がガレ村から旅立つと同時刻。
チクセ村、ラグザの家。
「ハックショッン!!!」
ズズーと音を立てて、鼻をすする。
「なんだぁ、風邪か?それとも誰か噂してんのかぁ?」
頭をポリポリとかきながら、独り言をする。
「まぁ、しょうがねぇよなぁ……冒険者ランクSのラグザ様だからなぁ」
身長は二メートルはある巨体に、筋骨隆々でがっちりとした体つきの大男、ラグザは大声で笑った。
その声は村中に響いた。