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灰色の空を見上げる

私はこぼれそうになるのものを

必死にこらえている


そんな私とおんなじで

空も今にも泣きだしそう

だけど必死にこらえている


ああ私はなんでこうなんだ

全てのことが嫌になる

いろいろなことが重くのしかかる


今にもあふれてしまいそう

だけど必死にこらえている

必死になって我慢している


一度あふれてしまったら

もう止まらなくなりそうだから

それがみっともないと思うから


そうしているうちに

ぽつりぽつりと降ってきた

空が先に泣き出した


なんてみっともないんだろう

だけどなんでだろう

その涙はほのかに暖かい気がした


ああそうか

君が先に泣いてくれたから

私の涙は見えないんだ


君はなんてお人よしなの

私の顔を,君の涙が拭いてくれるから

私の涙は隠せるんだ


その優しさに

その温かさに

私は安心してしまった


ポロポロ

必死にこらえようと

たまっていたものがあふれ出す


みっともないかもしれない

だけど君が泣いてくれたおかげで

私は安心してたまったものを吐き出せる


やがて私も君も

たまったものをすべて出しきった

乾いていた地面や植物は瑞々しさを取り戻した


君はまぶしく笑う

私もそれを見て笑う

ああ,明日は晴れるといいな

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