選択4 村長はやっぱりフラグです
「…わぁ…本当だ」
この呟きは誰が言ったのだろうか。
四人はナイが村を見つけたと聞いて森の反対側へとやって来た。
自分達がいる場所から少し離れた所に小規模ではあるが、確かに村があった。
早速五人は村に行ってみることにした。
そもそも、最初の目的が人を探す事だったのに対し食料探しはルートから脱線していたため本来のルートに戻ったと言った方が正しい。
村に着いた五人は近くにいた一人の老人に話しかけた。
「あの…すみません」
ナイが話しかける。
相変わらず後ろからはグーと腹の虫が聞こえる。
老人は声に気づきリズ達にゆっくりと振り向く。
「ようこそチッサ村へ旅の人。わしはこの村の村長じゃ」
話を聞いてみてどうやらここはチッサ村とゆうらしく目の前にいるのは村長らしい。
「村長さん。実は私達食料が欲しいんですけど」
「何もない村じゃがゆっくりしていきなされ」
「人の話聞いてる⁉︎」
頼み事を言ったナイの言葉を気にせず話続ける村長。
ナイの言葉に全員が心の中で同意していた。
「ちなみにのぅ、この村は別名村チッサと呼ばれているんじゃよ」
『逆にしただけ⁉︎』
これまた全員が思った、だが村長の話はまだ続く。
とりあえずナイを話し合いてに差し出し残りの四人で会議が始まった。
「ねぇ、村長話聞いてないよね」
ナイの後ろで屈み込んでヒソヒソ声で話すノン。
ノンの話に三人は頷く。
「もしかしてNPCだから…」
「NPCって?」
ワッチの言った言葉にハテナマークを浮かべるリズ。
リズはゲームをよくやってるがそうゆう単語はわからないらしい。
「NPCってゆうのはプレイヤー以外のキャラクターの事だよ」
ニーチェが簡単に説明した。
リズは新しい言葉を知った子供の様な顔をする。
しかし、ただ単に耳が遠いだけとゆう可能性も否定出来ないため四人は村長に屈み込んだまま目を向け観察を続けた。
「実はのぅそなたらに頼み事があるのじゃが…」
「何か勝手に話題がそれた」
一人で村長の話を聞いていたナイは突然の振りに戸惑いながらも話を聞く。
ちなみに、ナイは他の四人も一緒に聞いてくれてると思っています。
「あそこの森の向こうにモンスターが大量に住み着いていてな困っとるんじゃ」
村長が指差す方に全員の視線がいき、同時にこう思った。
「さっきの倒してきたやつだ」と。
「あの…それならここに来る途中で倒しましたが…」
「何と!あの大群を倒すとはありがたや、ありがたや」
ナイの話を聞いた村長の周りに花が舞ったかと思ったら今度はお礼を言いながら拝み始めた。
この行動にナイは焦りながらもいいですよと返す。
「旅の人にお礼の品をあげねばのぅ」
お礼の品と聞いてしゃがんでいた全員が立ち上がり身を乗り出してお礼⁉︎と口ずさむ。
食べ物がいいなどと言う声まで聞こえてくる。
しかし、心なしか村長から変なオーラが出ている様な気がするナイ。
「では…お礼が欲しければわしを倒してみよ」
村長が現れた
『村長ぉぉぉぉ⁉︎』
何故か上半身の服が破れ筋肉ムキムキの体になった村長が目の前に現れ、突然の状況に五人の思考は回らず全員の口が塞がらない。
そんな五人を他所に村長はやる気がみなぎっているのか、かかって来なさいと手招きしている。
「どうするの⁉︎てか、村の人は何とも思わないの⁈村長が大変な事になってるよ!」
ナイが頭で思った事を口にするがそれに誰も返事はしなかった。
いや、思考だけじゃなく体も固まってしまっていたのだ。
やがて痺れを切らした村長が襲いかかる。
「そっちが来ないのなら、こちらから行かせてもらう」
身構えた村長が向かってくるー刹那
グキッ
『⁉︎』
なんとも鈍い音が響く。
突進して来たはずの村長がピタッと止まり全員が目を見開く。
「こ…腰が…折れた」
『村長ぉぉぉぉ⁉︎』
本日二度目の叫び声が挙がった。
地面に倒れた村長の体から白いフワフワした物が見える気がしたが、今のリズ一行にはベタな展開が本当に目の前で起こり戸惑うばかりだった。
旅は道連れ世は情け
人の出会いは偶然か
集いし時は必然に
老体には優しく。