表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/81

思い描く(ジャンル:ショートショート)

 思い描く


「ねー。現実と子供のころに思い描いていた未来って違うと思わない?」

 友人が急に言い出す。

「なんだ、急に。」

「これ。」

 友人が差し出したハガキには、子供の写真。

「三人目が生まれました。いいじゃない、この少子化時代に三人なんてえらいわー。」

「そうじゃなくて。いや、それはそうなんだけど。あたしもさー。子供の一人くらいいる予定だったんだけどなぁ。」

「別に今からでも遅くないでしょ。」

 それには答えず友人は聞いた。

「ねぇ。子供のころの将来の夢って何だった?」

「私?おばあちゃんになって縁側でお茶を飲む。」

「……子供のころ、思い描いていた未来、それ?」

「いいじゃない!日の当たる縁側でゆっくりお茶!何が悪いのよ。」

「いや。悪くないケド。」

「けど、なによ?」

「もうちょっと夢のある未来をさー。」

「どこに夢がないのよ!」

 私と友人の話は続いた。

 思い描く未来は違えど、思い描ける時間があるうちはやっぱり幸せなのだと思う。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ