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行き止まり(ジャンル:詩)
行き止まり
道は 道はどこまでもあって
それはどこにでも行ける
私には歩くための足がある
歩ける資格は別にして
「ここであなたは止まります。」
そう言われたわけでもないけれど
私の足は止まった 止められた
止めたのは私 止められたのは私
そこに見える道
誰もが普通の顔を
普通の顔の仮面をかぶって
歩いて行ける
「あなたは進めません。」
誰に言われたわけではないけれど
私は動けなくなった
涙は落ちるけれど
声は枯れるけれど
進めない
イライラしながら
地団太を踏み
それでも進めない
うつむいて空を見上げたら
空は動いていた
にやりと私は笑って
ちょっと上に向かって飛んでみた
私には動くことができる力がある




