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当たり前(ジャンル:詩)
「当たり前」
親がいて
親戚がいて
住む場所があって
毎日着る服があって
食べるものがある
流れる季節があって
学校があって
友人がいて
先生がいて
教科所もある
綺麗な花があって
邪魔な雑草があって
どかない雀がいて
目つきの悪い猫がいる
電話があって
パソコンがあって
空気のように見えない
ゼロとイチの世界が広がっている
君がいて
私がいて
毎日変わらない日常
時計の針の動きさえも
そんなものは
どこにもないのだ
そんなものは
溜息一つで
当たり前ではなくなるのだ




