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FILE03:「参上、陰り」

どうも、茶会 幽亮です。

今回、医学的な要素が入っておりますが自分はあまり医学に詳しくないのでご了承ください。

優作はそういい終えると、身構えた。

「・・・優作・・・君?」

自分がさっき怒らせてしまった優作が突然現れた事に、藍子はわけが分からなかった。

すると、そのギャングたちのボスらしき人物が優作に言い寄った。

「・・・、じゃあ悪い事は言わない。大館優作君、俺達の堪忍袋の緒が切れる前にここから消えるんだ。」

しかし、優作は薄く笑みを浮かべてこう吐き捨てた。

「・・・、緒が切れる前に全員殺してやるよ。」

「!!!」

藍子は思わず、耳を疑った。

すると、ボスは目を閉じた。

「・・・分かった。自分の言った言葉を呪うんだな。ガキが!!!」

ギャング達が一斉に優作にふっかかってきた。だが、未だに優作は余裕の笑みを見せていた。

「ほざいてろ、クズが・・・。」

そう呟いた瞬間、優作はフッと消えた。

「な、何!?」

「えっ!?」

暴漢達と藍子は辺りを見回した。だが、その姿はなかった。

と、その時!!!


ドガッ!!!


「ウッ!!!」

暴漢の内の少し太った男が声をあげて吹っ飛ばされた。

その声を聞いて皆は聞こえた方向を見ると・・・そこには、さっき吹っ飛ばされた暴漢の顔の高さぐらいに足をあげている優作がいた。

蹴られた暴漢の顔には、くっきりと蹴られた跡が残っていた。

「なっ、なんだと!?」

たちまち男たちはたじろいた。

優作は頭を少し傾け、不気味に微笑んだ。

その光景に、暴漢達は顔色を変えた。

「クッ、なめやがって!!!!野郎ども、全員で袋叩きにしてやれ!!!」

「おう!!!」

たじろいていた暴漢達は覚悟を決めたのだろうか、一気に優作に攻めかかってきた。

すると・・・なんと間に藍子が入ってきた。

「邪魔だ、クソ尼!!!」

「彼を倒すなら・・・私を倒してからにして。」

そういうと藍子は、逃げるどころか逆に攻めていった。

「バッバカ!!よせっ!!!」

すかさず優作が止めに入ろうとしたが・・・


ボガッ!!!


藍子の右ストレートが突っ込んできた暴漢の1人の顔にクリティカルヒットし、吹っ飛ばされた。

その光景を見て・・・

「チッ、態勢の建て直しだ。ずらかるぞ!!!」

ボスの言葉を聞き、暴漢たちは殴られて吹っ飛ばされた男2人を抱え、その場を後にした。


=============================================

(優作視点)


やれやれ、護衛なんていらねぇんじゃないか??弱々しい奴かと思ったら・・・ちゃっかり大の大人をフッ飛ばしちまってるし・・・。

ったく、チーフももう少し事前調査しとけっての。

っておいおいおい!!!倒れちまったし!!!

・・・やばい、呼びかけても応じねぇ。

とりあえず119番だ。


=============================================

優作は突然倒れてしまった藍子のために119番へ通報。

少し人気が多い所へ移動し、救急車を待った。5分ぐらいたっただろうか、ようやく救急車がやって来た。藍子は失神しており、呼吸も切れ切れとしていた。


10分後、優作達が乗った救急車は病院へたどり着いた。

すぐさま藍子は手術室へ運ばれた。

医学は多少できる優作にも藍子が倒れた時、その異変の原因に気付いていた。


「ギラン・バレー症候群」これは筋肉を動かす運動神経と呼ばれる神経が障害を起こし、四肢に力が入らなくなる病気だ。


優作は藍子が突発的に激しい運動を行った結果、発作的に倒れこんだ時からこの病気のことを考え、救急車内で隊員がこの名前を言ったのを聞いて確信していた。

手術室に藍子が入ってから3時間ぐらい経った後、中から手術を終えた医師が出てきた。

優作はすぐさま医師に駆け寄った。

「先生、彼女は・・・。」

「うむ、彼女はギラン・バレー症候群という病気なのだが、別に命に影響はない。」

「そうですか・・・。」

優作の思った通り、藍子はギラン・バレー症候群だった。だがさらに医師は続けた。

「・・・ところで君は彼女の親戚かい?」

「えっ・・・ああ、まあ・・・。」

予想外の質問に思わず優作は「YES」と答えてしまった。まあ答えて悪くはないのだが・・・

「・・・そうか、それなら少し聞いてほしい事があるのだがいいかい?」

「・・・すいません。これからやる事があるんで・・・」

「なら、仕方ないか。」

優作は医師に一礼して、病院を後にした。



FILE04に続く

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