虚人
Haruki.Tの初めての作品へようこそ!
(初めての作品ではなく、ただ「初めての作品」といって読者にきたいしてもらいたいだけ・・・・)
ハイファンタジー物語!!どうぞお楽しみください!
「うぅおぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
薄暗い山の中からとても大きな悲鳴とともに草をかき分けて男が息をきらせながら全速力で走っていた。
彼の名前は神楽 雷人という。自分の身長175㎝と比べてとてつもなく大きい、2m以上もある巨大な怪物ふぁ追いかけてきていた。
「もういい加減にしてくれ!」
雷人は生まれつき他の人よりも強い身体能力を持っていたが、それを公にしないようにしていた。理由は、周りから「気持ちが悪い」と言われ、友達がいなくなることが怖かったからだ。
今日は息抜きに登山していたところ、突然この怪物と遭遇してしまった。
「こいつ、いつまで追ってくるんだ!?」
怪物も非常に足が速く、雷人もその体力には自信があったものの、山の中で全力疾走していると、足元を取られそうになり、次第にちかずいてくる住宅地を見る、厳しい状況だ。
「こうするしかない.....」
雷人がふと決意を固めたように振り返り、右足を軸に方向転換して、一気に登山道に向かって駆け上がった。
(これじゃあ、逃げるのが精一杯だ。さすがに登山道でのスピードを考えると逃げ続けるのは無理だ…)
雷人は、これまでにこんなに体力を消耗したことがなかったので、自分の限界がどこにあるのかわからなかった。
「ウァァァ!!」
怪物の叫び声が背後で響く。
(怪物にも体力はあるのか…?)
走っている途中で、雷人は遠くに人影を見つけた。
「虚人を確認、処理を開始します。」
スーツ姿の男(特徴といえば頭がつるつるしていてあごひげが生えていた)が、冷徹な表情で手袋をはめた左手で銃のようなものを持ち、雷人に向けて構えた。
(逃げない…?いや、そんなことはないはず....!?)
雷人は疑問に思いながらも、その男が銃を構えるのを見て、すぐに身を低しながら走る。
男が銃で虚人に向かって撃つ、その銃弾を虚人が跳ね返す。
「ちっ、全然きかねぇ!」
「なんだあの武器!しかもあの虚人ってよばれてた怪物全然効いてない!」
雷人が驚くと、男はすぐに銃をあしものになげつけ、それを踏みつぶす。
「次はこれだ。」
男が背中に背負っていた重そうな大型銃をまた雷人に向かって構える。
「まってさすがにs.....」
雷人が疑問を口にする暇もなく、男は引き金を引く。銃声が響き渡る。
その瞬間、雷人は素早く左に飛び、右左と避けてみせた
「やばいやばいやばい!さすがに連射はやばいって!!」
「すこしスピードをあげようか」
男が連射をとめ、大型銃から掃除機の吸引音のような音が鳴りはじめる。
「おっと、まずいな......」
男が連射をやめた隙に近づき、銃弾に襲われる心配がない男の背後の岩陰にかくれる。
その途端に大型銃のためる時間のようなものが終わり、男の連射が始まった。
だけど、男の連射にも慣れてしまったのかどんどん銃弾をはじき返し、こちらに向かって走ってくる。
「これも効かないか.......よし」
「よし?」
「石を使え。」
「石?」
雷人が返事をすると同時に、男が虚人の隙をつき素早く動き雷人の前にケースを置いてまた銃を連射し始めた。
「これはなんだ?」
雷人が置かれたケースを開ける。
「不死鳥の石だ」
ケースの中には赤く光る石がクッションとなって収まっていた。
「不死鳥の石?」
「説明は後でする。今は、やるしかない。」
「わかった。なにをすればいい?」
「ここからは俺の憶測でしかないが、おそらくお前はその石の適合者だ。」
「適合者?」
「まあいい、失敗すれば死ぬがとにかくがんばれ」
「ん??いま『死ぬ』って言わなかった。」
「気のせいだ、まあ死んだらそんなことどうでもよくなるよ」
「いやだ!死にたくないぃぃぃ!」
「どちらにしろこの状況じゃあもう死ぬか生きるかなんて紙一重だろ!」
「そうだけどさぁ!」
「あきらめろ」
雷人に決心がついたようだ。
「その石を握ってこの大型銃の穴に向かって投げろ」
「わかった」
男の指示に従って、雷人はいそいでその石を握りしめ、振り返ると大型銃の穴に投げこもうとすると
石が光始め、あっという間にあたりは光で見えなくなった。
「ウァァァァ!!」
どうやら虚人も困惑しているようだ。
「なに、これ?」
雷人がその瞬間、光が解けて、空を見上げると、空から炎のような光を帯びた不死鳥が現れた。
「うわぁお!」
その瞬間、雷人の胸に強烈な感覚が走る。
不死鳥はライトの周りを旋回しながら異様な光を放ち続けていた。その光は次第に強くなり、周囲の景色が一瞬で変わったように感じられる。
「うわっ、何が起こっているんだ?!」
雷人は混乱しながらも、手にもった石が激しく光る感覚を感じていた。
その時、突然虚人が目の前に現れ、雷人に向かって激しく飛びかかってきた。
「くっ、こいつ、まだ.......!」
虚人の攻撃を止めようと腕を交差しようとする雷人だったが、雷人の体が反射的に動き虚人を後方に殴り飛ばしたのである。
「えっ?」
思わぬ自分の体の動きに驚いてしまった雷人はふと殴った右手を見ると、まるで黄金の腕輪のように鮮やかな黄色い文字が浮かび上がっていた。柔らかな光を放ちながら肌になじむその姿は、どこか神秘的で、視線を奪うほどに鮮烈だった。その光は穏やかでありながらも、なにか重大な意味を秘めているように感じられた。
「ってなんだこれ!!!!」
また虚人が起き上がり、雷人に向かって突進してくる。
「もう一度できるか?いや、やるしかねぇ!」
雷人は右手に力を込め、虚人に向かって思いっきり・・・つんっと押した。
その瞬間虚人は跡形もなく、ボロボロになった。
「へ?」
思いのほか体が勝手に動き出し、ついには人差し指で虚人を討伐してしまった。
「まじか.......」
「嘘だろ.......」
後ろにいた男からも声が聞こえ、驚いているように聞こえる。
「これって.......」
雷人は男の方に振り向くと、男がこちらに向かって銃を構えていることに気が付いた。
「もうお前を生かしてくことはできない......」
冷徹な男の表情と声が雷人を怖がらせる。
「おい、嘘だr......」
言いかけた途端に男が引き金を引き、あたりに銃声音が鳴り響いた。
今日はここまで!
また来週に投稿出来たらいいなぁぁと思っています。
次回雷人の運命やいかに!?