表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【電子書籍化】最初で最後の一夜だったのに、狼公爵様の一途な愛に蕩かされました  作者: はづも@『婚約13年目』コミカライズ連載中!
エピローグ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/41

後半 白銀の狼公爵は、今日も嫁に耳をもふられる

 結婚から数か月後には、ルイスの妊娠も判明。

 医師に「おめでとうございます」と言われたときには、アルバーン邸はお祭り状態となった。

 まだ人種も性別もわからないが、獣人でも人間でも、男の子でも女の子でも、二人の大事ないとし子であることに変わりない。

 妊娠発覚後、グレンがあまりにも過保護だったため、ルイスは少々困ってしまった。

 だが、


「獣人男性の番への愛って、そういうものなのよ……」


 と、グレンの母が教えてくれたから、獣人の特性として受け入れることにした。

 おそらくだが、番を見つけた獣人男性であるグレンの父も、なかなかのものだったのだろう。

 グレンの母は、当時を思い出したのか、どこかげっそりとしている。

 獣人とはそういうものであるが、過保護すぎてストレスになるようなら話してくれ、とも言ってくれた。

 こういったときに力になってもらえるから、お義母さんが番の先輩でよかったなあ、と思ったものだった。



***



 グレンの私室で、二人は揃ってベッドに乗り上げていた。

 グレンは後ろからルイスを抱え込むようにして、大きくなってきた彼女のお腹に触れている。

 結婚後、二人は別邸へと移り住む予定だったのだが、ルイスの妊娠がわかったため、落ち着くまでは本邸を使うことになっていた。

 彼の温もりを感じながらも、ルイスは自分の手をそっと彼の手の甲に重ねた。


「……グレン様」

「ん?」

「グレン様って、本当に私のことが好きだったんですね」

「ど、どうした、急に。好きなのは、まあ、そうだけど」


 事実ではあるが、突然そんなことを言われたものだから、グレンがにわかに頬を染める。


「番だとわかる前に、私に想いを伝えることもなかったし、嘘をついて早くに婚約させることもなかった。……色々あった今なら、本当に愛されてたんだなあって、わかる気がして」

「……きみを、傷つけたくなかったからな」


 グレンがルイスに想いを伝えなかったのも、想い人を手に入れるための嘘をつかなかったのも、愛する人を傷つけたくなかったから。

 他の女性が番だとわかったとき、ルイスを放り出したくなかったから。

 グレンは誠実で、愛情深い。ルイスにも、そのことがよく伝わっていた。


「……あなたの番で、本当によかった」

「俺も、きみでよかったと心から思うよ」


 しっとりとした夜に、二人は笑いあう。


 あなたが運命の人を見つける前に、思い出をください。

 そう懇願して一夜をともにした初恋の二人が「運命の番」だったなんて、奇跡のようなお話だ。

 けれど、たしかにここに存在する現実でもある。


 グレンの腕の中で、ルイスがもぞもぞと向きを変える。

 グレンはてっきり、彼女が正面から身体を預けてくれるものだと思ったが、ルイスの手はグレンの白い耳に伸びていく。

 両の耳に触れると、ルイスは「ふわふわ~」と言いながら緑の瞳をとろけさせた。


「この耳も、もう触れないかと思ってました。それが、まさかの触り放題でびっくりです。ふわふわのもふもふで最高です」

「耳が本命みたいな言い方するなあ……」

「ふふ」

「否定してくれ」


 二人が仲良くなったきっかけは、グレンのこの狼のような耳だ。

 旦那様となったグレンの耳触り放題権を手に入れたルイスは、今日も、上機嫌に彼の耳を堪能する。







後から加筆修正等あるかもしれませんが、狼公爵、これにて完結です。

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

いいね、お気に入り、評価などもとても嬉しいです。

新作を書くパワーになります…!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ