表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/17

side雪 一目惚れしました

前回のあらすじ

どうやら雪はファーストキスをしてしまったようです


若干注意

彼に思わずビンタしてしまいました。

出会って早々に印象は最悪です。すごく落ち込んでます。彼のほうが嫌かもしれません、かわいくない私とキスして申し訳ない気持ちでいっぱいです。彼の顔は呆然としていて(くう)を見ているようでした。

でもこんな美少年とファーストキスしてしまいました。こんな美少年ですから彼はファーストキスではないでしょうけど、彼にとって一番最後にキスしたのは私ですよね!それはとっても嬉しいです。うるせぇよって言って、もっと私の口をふさいでほしいです。嬉しいような、悲しいような、そんな複雑な感情を抑えられません。


その様子に気づいた咲が駆け寄ってきて

「雪、どうしたの?!ってなんて羨ましい光景…」

「いやこれは、その、あはは…」

「やっぱり、私が待ってたかったのに!」


咲はかわいらしく怒っている。私は(そら)笑いするしかなかった。


―――

しばらくして、彼が意識を戻すと

私に向かって丁寧に謝ってくれた。


「誤って女性トイレに入ってしまったことと、倒れこんでしまってその、キ、キスをしてしまったこと本当にすみませんでした」


彼はすこし顔を赤めて謝罪している。彼も恥ずかしかったみたいで緊張しているのかもしれない。そう思うととてもかわいらしくて、抱き着きたくなります。

ここはクールに対応します。顔は、ふにゃふにゃになって口角を下げることはできません。隣からは咲が何か言っているので少し黙ってもらいます。


「顔を上げてください、こちらこそ先ほどは申し訳ありませんでした。まさか女性トイレから出てきたのが男性とは幸うn、ではなく驚いてしまって思わず声が出そうになってしまいました。あとキスに関してですが、まぁ事故みたいなものですし、いったん忘れましょうか!」


私は忘れませんけど、なんなら自慢したいくらいです。ここはクールに何も思ってないから大丈夫という感じを見せる。完璧な演技をすると、彼は顔を上げて嬉しそうに、


「ありがとうございます!」

この時の彼の笑顔は私は今後一生忘れない。

今写真が撮れるなら、これを額縁に入れて部屋に飾りたいほどだ。保存用と観賞用と持ち運び用、最低でも4枚はほしい。彼はどこかの俳優なのだろうか、それほどまでに笑顔が自然にできている。どうしてこんなに女性と会話してくれるのだろう。女性と話して笑顔になってくれるのは、世界でもしかしたら彼だけかもしれない。彼の名前を知りたい。連絡先も交換したい。好きな食べ物は何だろう。朝昼晩、私が彼の好きなものを全部作ってあげたい。彼を私色に染めたい。夜はお風呂に一緒に入って、ベットで一緒に…


そう考えると体がだんだんあつくなってきた。

「それはともかくとして、私もトイレで長時間待っていたので行ってきてもいいですか?」

「はい、大丈夫ですよ」


私は下を向きながら公衆トイレに入っていく。何をしたかは言わないでおく。

読んでくれてありがとうございます。


次回もお願いします

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ