3. 全力謝罪、そして
前回のあらすじ
某漫画のラッキースケベをしてしまう黒川君、定番のビンタをもらう
僕が彼女の上に馬乗りになって、ビンタを受けた後
外で待っていた彼女の友達も様子に気づいて、駆け寄ってきた。
「雪、どうしたの?!ってなんて羨ましい光景…」
「いやこれは、その、あはは…」
一方僕は遠い先を見て、呆然としていた。
あぁ、もう警察にお世話になるんだ
そう思って、彼女たちの会話は全く入ってこなかった。
――――
「おーい、男子君、聞こえてるー?」
彼女の友達に言われて、意識を戻す。早くどかないと
「すみません、今離れますね!」
あわてて立ち上がる。
彼女も倒れていたので、手を差し伸べた。
「ありがとうございます…//」
なぜ感謝される。いや僕が全部悪いので感謝されるようなことは一つもしていないんだが…
それはともかくとしてさっきのことをしっかりと謝らないと、
「誤って女性トイレに入ってしまったことと、倒れこんでその、キ、キスをしてしまったこと本当にすみませんでした」
公園で深く礼をして謝った。怖くて頭を上げることができない。
すると彼女の友達からは
「え?!雪、キスしたの?羨ましいが?なんであたしがトイレ行かなかったんだぁー!過去に戻して!」
「咲、ちょっと静かにして!
顔を上げてください。
こちらこそ先ほどは申し訳ありませんでした。まさか女性トイレにから出てきたのが男性とは幸うn、ではなく驚いてしまって思わず声が出そうになってしまいました。あとキスに関してですが、まぁ事故みたいなものですし、いったん忘れましょうか!(私は忘れませんけど…)」
彼女は笑顔でそう語りかけてくれる。
こんなにも美人で、心も寛容だからきっと高校生活でもモテまくりなんだろうと思った。
なんだか途中聞き取りづらいこともあったけど、とりあえずは許してくれてよかった。
「それはともかくとして、私もトイレで長時間待っていたので行ってきていいですか?」
それはそうだ。たくさん待たせてしまったのだから。本当に申し訳ない。
彼女に許してもらったことだし、この場から早く消え去りたいと思ったので
「僕もこれから入学式があって遅刻してて急いでるんで、これで失礼します!ほんとにすみませんでした」
彼女の友達に向けてそう言った。
彼女の友達も彼女と同じくらいかわいい。とても目線を合わせることができず、そそくさと自転車に乗ろうとしたとき彼女の友達から不思議そうに
「入学式に行くなんて珍しいね!、普通男子は行かないからさー」
「え?どういうことですか?」
思わず聞き返した。入学式に出ない男子なんていないだろう。何を言っているんだこの子は?
「えー?男子は高校生からは通わないのが普通だと思ってた!だって義務教育じゃないしー」
彼女の友達は笑いながらそう言ってくる。まるでそれが常識みたいに言ってきた。
僕の認識は男子は高校に通わないことはなかったし、通ってない人のほうが珍しいだったんだけど…
義務教育ではないとはいえ、さっきから何かがおかしい気がする。
「それよりさー、さっきからずっと気になってたことがあるんだけど聞いてもいいかな?」
僕が考え事をしていると下から覗き込むようにして、
「君にあたしの彼氏になってほしいんだけど、だめかな?」
「はい?」
なんでこんなにもかわいい女子からモブに告白される?
人生で初めて告白されました。もう意味がわかりません。
今日はいったんこんなかんじで終わり
またよかったら読んでください。