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2. 打開策を考える

前回のあらすじ

黒川君、あやまって女性トイレに入ってしまった疑惑あり

この窮地をどうにかして脱出するか考えなくてはならない。


僕の状況を整理しよう。僕は今便座に座っていて、もう水を流すところだった。このドアを開けるとおそらく女性がいて、トイレが空くことを待っている。この公衆トイレはたぶん女性用のトイレで、僕がここいることは犯罪である。もしこのドアを開けて、女性が悲鳴を上げようものなら、僕はこのあと学校ではなく、交番に行くことになるだろう。かといって、早く出ないことには学校に遅刻してしまう。


もう遅刻はこの際どうでもよくなる。今の状況のほうがよっぽどまずい。



いくつか交番を回避するパターンを考えてみる。

パターン①:おとなしく外に出る

 水を流したら、もう出るんだなと待っている女性は思うだろう。何事もなかったかのようにして堂々とドアを開ける。もしそこで女性が悲鳴を上げようものなら、全力で口をふさぎに行った後に、全力で謝るしかないだろう。土下座はトイレだからやりたくないが、最悪やるしかないかもしれない…


パターン②:実は男性トイレ

 そもそも女性とは限らない。女性のような声を持つ男性がいたっておかしくない。待っている人が男性ならただの僕の勘違いだ。それなら急いで学校に向かうまでだ。

あるいは女性のほうが間違っているのかもしれない。女性が誤って男性トイレに入ってきた可能性もあるかもしれない。いやない、ありえない。


パターン③:外で待っている人が諦めて他のトイレを利用する

 なかなか出てこなかったら待っている人も諦めて違うトイレを探すだろう。それを利用して、待っている人がいなくなったら外に出よう。これの最悪のパターンは他のトイレを探さないで居座られる場合だ。その時はおとなしく出るしかない。このパターン③を実行する場合、学校の遅刻は確定する。


パターン④:全力土下座

 全力で謝る。ドアを開けると同時に土下座する。トイレだからやりたくないので却下。別の場所ならできるんだけど…


これらから考えた、最善の作戦は

前提として学校に遅刻することにする。ある程度待った後に、諦めてくれなかったらパターン①を遂行する。これでいこう!。ことわざにも二兎追うものは一兎も得ずだ。一石二鳥はない。やっぱり、どちらかは諦めるしかないのだ。



10分後、時刻は8時35分。もう今から行っても学校は、全然間に合いません、時間は過ぎてます。もとはといえば寝坊しなかったら、よかっただけなのでは?自分が悪いんです。

待っている人も諦めてくれません。これ以上居座っていると不自然だし、もう諦めて外に出るか。これよりパターン①を決行する。あわよくば、待っている人が男性であれ!そう思いながら、重い腰を上げてズボンをしめる。


便座の横にあるレバーを回して、荷物を持って意を決する。そして僕は堂々とドアを開ける。

そこで待っていたのは…



どこからどう見ても女性でした。制服を着ています、同い年くらいかもしれません。それもとっても美人で、スレンダーな体型、髪もロングでした。最悪なのはロケーションだけです。ロケーションが夜景だったら、僕は即座に恋に落ちていたかもしれません。


彼女は僕を見た瞬間に口を大きく開けました。これはまずいと思って、急いで口をふさぎに行きます。

一歩踏み出そうとしたとき、足に違和感を感じます。水たまりに足を持ってかれて、ツルっと滑らせてそのまま女性の方に向かって倒れこんでしまいました。


「うわあっ!!」


僕は、女性の上に覆いかぶさるようにしてトイレの入口に倒れました。

目を開けたとき、そこにはとってもきれいな顔があって、僕の口にやわらかな感触がありました。彼女の口と重なっていることに気づく。

急いで離れて、慌てて謝ると


「すみま「キャーー!!!」」

バチンッ!


大きな音を鳴らして、ビンタをもらいました。

別の意味で叫ばれました。

またよかったら読んでください


次回くらいから男女比ものになりそうですね

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