1.入学式からピンチ
男女比作品を書きたくなりました
不定期更新です
お手柔らかにお願いします
僕は今、とても焦っている。どうしたらいいか分からない。
なんでかって?それは…
ここは男子トイレだったはずなのに、どうしてドアの向こう側で女性の声がするんですか?!
僕、黒川祐樹は崖っぷちに立たされています。
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ピピピ…
スマートフォンから目覚ましの音が聞こえる。昨日は7時から10分おきに目覚ましをセットしておいたから遅刻することはない。二度寝をすることは想定済みだ。
目覚ましをとめる。
そう思っていたはずなのに、今の時刻は8時10分。
いったん冷静になろう、あと20分で入学式が始まるな。学校まで自転車で20分だから、ええっと…
冷静に考えると入学式から遅刻することがほとんど確定していた。
「遅刻するじゃん!!」
今まで目立たないよう陰でひっそり暮らしていたのに、入学式から遅刻してしまったらクラスメイトから注目される。そうなりたくないのに!
急いで身支度をして家を出た。時間が無かったから朝ごはんは食べてないし、昼食も作る時間がなかった。
自転車を全速力でこぐ。あと10分くらいこげば学校だと思ったとき、悲劇が起こる。
お腹めちゃくちゃ痛い、トイレに超行きたい…
普段は朝必ずトイレをしてから家を出るけどそんな時間なかった。
そんなとき左手に公園が見え、公衆便所もあった。
急いでトイレしたら間に合うか?それとも我慢して、学校に急いで行って、学校でするか?
グギュルギュル…
お腹が悲鳴を上げ、顔をゆがめる。漏らすより遅刻したほうがマシか。
そう思って自転車をとめて、公園にある公衆便所に向かう。
個室トイレは一つしかなかったけど、空いてたのですぐに用を足した。
ああ、漏らさなくてよかった。さあ急いでいくかと思って、水を流そうとすると、
「ちょっとトイレに行ってくるね、少し待ってて」
外から女性の声が聞こえてきて、やがて入ってきた。
え、ここって女子トイレなの?入口一つしかなかったけど…
そんなことより僕は今、とても焦っています。どうしたらいいかわからない。
もう黒川君は転移したのかもしれませんね
よかったら次回も見てください




