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(仮タイトル)僕  作者: ドラる
1/1

理解

*途中書き故全体的なことはどうなるか正直わかりません。僕の心境とさじ加減とその時聞いている曲次第です。あと、完結まで書くかわかりません。

『生きる』ってなんだろう。

『死ぬ』ってどういうことだろう。

こんな誰もが一度は考えるであろう普遍的問題に僕はいつまでも頭を抱えて立ち止まっている。

この問いを通過できないままでいる。

だからこそ生きたくないなんて思っている。

だからこそ死ねないままでいる。


なんでだろう。


つらいことなんて一つもないはずなのに

こんなにも胸が苦しいんだろう。



「…」

目が覚めた。時計の針は午前2時34分を指していた。

自然と出た咳払いに自分がのどが渇いていることに気づかされた。

冷蔵庫にはお茶が入っていたけど炭酸の気分だったから買いに出かけた。

夜道は言うまでもなく静かで、コンビニまでの道のり約十五分間誰ともすれ違わなかった。

店内もガラッとしていて店員ですら見当たらない。

店員も?

まあ裏にでもいて、そのうち出てくるんだろう。

ブドウの炭酸をもってカウンターに置いた。

「店員さん?」

しばらく待っても返事がない。

気が引けたが奥を覗いてみることにした。

誰もいなかった。

店内のどこにも人がいない。

「はあ…」

勝手に清算するわけにもいかなく、黙って持っていくなど言語道断。

深いため息をつき、あきらめて外に出ることにした。

わずかながらの抵抗として買う予定だった炭酸飲料はカウンターに置きっぱなしにしてきてやった。

近くの自販機でコーラを買い、自宅に戻る。

時計の針は2時34分。

「電池、切れたのかな。」

入れ替えたあと、setと書かれたボタンを押してやると自動で針が動き始めた。

それを放置して携帯で時間を確認する。

2時34分

もう一度寝ることにした。


起きた時にはもう明るいだろうと思っていたのにまだ外は暗かった。

午前4時少し前。

のどが渇いていた。

机に置いておいたはずの飲みかけのペットボトルはどこにも見当たらなかった。


朝からずっと今日一日をどう潰そうかだけを考えていた。午後の3時以降はそんな問題にも苦労することはなかった。

近所の本屋。バイト先だ。本屋といってもゲームやCDなんかも置いている。個人的にとても優れた場所だと思っている。

「佐藤さあ?いつも暇そうにしてるよね。」

同じバイトの小林が話しかけてくる。

「なんすか。悪いんすか。」

「別にぃ?」

ニコニコしながらそう返してくる。相変わらず人生楽しそうだな、なんて思った。

「佐藤さ、佐藤さ、そういえば聞いた?ヒルマの新曲。」

「いや、まだ聞いてない。」

「いや~、あれね。すっご、いらっしゃいませ。」

レジ対応までの流れの良さに少し笑いをこらえる。

済ませた小林がまた話を始める。

「それでね、すっごい良かったの。あの静かで切ない感じが胸に来るんだよね。心が浄化されてく!いやなこととか全部忘れていく!みたいなね。」

小林とは音楽の趣味がよく合う。彼女の進めてくる曲はたいてい良い曲だった。それになんというかしっかりしてる。何がとかは形容できないがすごくしっかりしてるのだ。

「帰ったら聞いてみようかな。」

「ぜひぜひ!佐藤も絶対ハマると思うんだよね~」

「品出しに戻るわ。」

僕は作業に戻った。


人と話しているときの僕と独りでいるときの僕は違う。自分でそう思っているだけかもしれないけど。

どちらが本当の自分かと聞かれると返答に困る。

どちらも本当の自分だから。


人と話すことは好きだ。

とても楽しい。

だけど嫌いだ。

感情が暴走してわけがわからなくなる。

あとあと考え直すとなんであんなこと言ったんだろうって後悔する。


独りでいることも好きだ。

心の平穏を保てる。

でも嫌いだ。

寂しくなるしやっぱ独りなんだって思う。

それに思考が止まらなくって頭の中をぐるぐる回る。やなことばっかり思い出す。


バイトが終わって帰宅する。小林が帰り際ジュースを奢ってくれた。

昨日買ったはずのコーラにしてもらった。


帰宅し、てきとーに晩飯を取り繕う。

時間を意識したとき時計の針は午後11時に差し掛かっていた。

明日も3時からバイト。ほかの予定なんてなかった気がする。あるはずないか。

ふと昔を思い出した。好きな子にいたずらをしたこと。それから連鎖的に自分の後悔の記憶が次々と蘇る。

全部ではないけどこういったことがたまにある。トリガーはない。いつも唐突だ。

思い出したところでどうというわけでもなく、ただいやな気持になって溜息をつくだけ。

オナニーして寝ることにした。

自分のブツをいじりながら携帯でネタを探す。

イきそうになってもネタが満足しなかったら少し手を止めて我慢して、そうすること約1時間。すこしだけ小林さんを思い浮かべた。

達したあとの自分の中には一物の罪悪感だけが残った。


「寝るか」

何もない日から何もないであろう日移行するために眠りについた。


目覚めたのはまた2時34分。

冷蔵庫に置いてあったお茶を飲んでしばらくぼっとしていた。

すっかり目が冴えてしまった。

時計は相変わらず2時34分を示していた。

携帯でも時間を確認した。

2時34分。

「は?」

思わず声が出た。

携帯は普通に機能しているしネットにもつながっている。なのに1mmたりとも時間が進んでいない。

「何がどうなってんだ?」

しばらく考えてみた。体感でいうと5分くらい。

菜にも思い浮かばなかったし、何もわからなかった。

もう1回寝ようにも目はすっかり冴えている。

とりあえず散歩にでも出かけることにした。

外は相変わらずもぬけの殻。こんな時間だから当然といえば当然だ。

時間は相変わらず2時34分。

時間が止まってしまったのだろうか。そしたら携帯とかっていじれるものなのだろうか。

そもそも人がいない。コンビニや24時間営業のスーパー。どこに行っても人はいなかった。

そうなると考えられるのは一つ。

「夢か。」

そう、明晰夢という奴だろう。

自由に動ける夢ってやつだ。

昨日もそうだったであろうからもう一度眠りにつけば普通に戻っているだろう。

しかし…

「眠くないな。」

こんなこと久々なくらいにきっちりと目が覚めている。困った困った。

そうして歩いたりすること体感1時間。

空を見上げると人影が見えた。

マンションの屋上。

さっきまでの自分の妄想を恥じる。明晰夢だのなんだのと、偶然時計が何らかの影響で止まっていただけで、それに偶然店に人がいなかっただけなんだ。

そんなことはどうでもよくて、あれはどう考えても飛び降りだろ。

どうする。

今から登って行って間に合うのか?もし上ったとしてもどうすんだ。

だからと言って下で待機か?

受け止めるなんて非現実的。それに衝突したら俺まで死んじまう。

何もしないで通り過ぎるか?それだけはない!きっと一生寝られなくなる。

決断は体に任せてただひたすらに走った。

そして同じ屋上までたどり着いた。

そこには手をいっぱいに広げた女の人が足場ギリギリのところに立っていた。

「あの!」

「わっ!」

彼女は驚きで少し足をぐらつかせたがすんでのところで留まった。

「あ、えっと、突然すみません。」

あれ、何しに来たんだっけ。

このままだとすごく怪しいやつになってしまうと思い、それとなく話題を振ってみることにした。

「灰と天使って漫画読んだことありますか?」

何言ってんだろ。

「いやぁ、絶対読んだほうがいいと思うんですよ。僕も最近知って読み始めてんですけどこれがまた面白くて。」

そういい終えると数秒沈黙が訪れた。

本当に何を考えてるんだ、俺は。

あたりは暗くて相手の顔が見えない。

「隣、いいですか?」

僕はそう言った。

「どうぞ。」

彼女はそう言った。

髪が長かったので女性ということにしておいたけど声的に当たりだったらしい。

そうして僕は少し高めの柵を超えて彼女の隣に行った。

思った以上に足場のスペースは広く、なんか疲れたので座ることにした。

そうしたら彼女も座った。

至近距離でようやく彼女の顔が見れた。

口を開けて唖然としていた。

次の瞬間

「ぷっ、アハハ!」

彼女は大笑いした。

とても可愛かったしなんか恥ずかしかった。



「読んだことありますよ。あれ、面白いですよね。」

「僕あれすごくはまっちゃって、今では生きがいにまでなっちゃって。」


「ところで」と切り返し、

「お名前と差し支えなければ年齢なんか聞いてもよろしいでしょうか。」

「名前は花澤明。年齢はあなたが失礼な人なので教えません。」

しまった~!とオーバーなリアクションをして見せた。

フフッとまた笑ってくれた。

「あなたは?」

「え?」

「名前ですよ、名前。」

「あ、あぁ、えっと佐藤です。」

「下は?」

「つかさです。」


それから15分くらいだろうか。

趣味とか特技とかそういう話をした。

最初のほうで花沢さんと呼んだら「あかり」と念を押された。彼女は「やってみたかったんですよ、こういうシチュエーション」と言

っていた。

雰囲気とは違い、少しおちゃめな一面もあるようだ。

話題が尽きてきて少しだけ沈黙が訪れた。

体感でいうと5分くらいだっただろうか。


その沈黙を破ったのは彼女のほうだった。




起きたのは午前の5時ごろ、今日の予定は何もなかった。あまり頭がすっきりしてなかったので二度寝した。

次に起きたときは昼を1時間も過ぎていた。

何のためにやってるかわからないアプリのログインを5分程度で済ます。その間に体が目覚め始め、おなかが減っていることを自覚する。

冷蔵庫の中には昨日帰る際に買っておいた食材がちらほら。

レタスを使ったチャーハンを作って食べることにした。

食べ終わり、食器を洗ったあとゲームをした。

一回止めて時計を見ると17時を回るところだった。

考えることをやめ、後回しにしておいたことが巡り巡ってぶり返してきた。

キッチンの換気扇の前でたばこを吸う。

「まずいなぁ、やっぱ。」

好きでもないたばこを吸っていた。

依存しているわけではない。

でもたまにこうして吸っていたくなる時がある。

今日は2週間ぶりくらいだろうか。

あれは紛れもなく夢だった。

けれど夢の中で起きた出来事は鮮明に覚えている。

そしてずっと頭の中に残っている。

彼女のことが忘れられない。

「この胸の高鳴りはもしかして恋かな?」

自分で自分を冷かして見せた。

どうやら病気らしい。それもかなりの重傷だ。




「なんで私に声をかけてくれたのですか。」

遠くを眺めながら聞いてきた。

「…んー、なんででしょう。」

若干考えるふりをした。

「眠れなくなりそうだったから?」

「どうして?」

どうして。なんでそんなことを聞いてくるのだろうか。

君が一番よくわかっているはずだろうに。

「杞憂だったらよかったんだけどそうじゃなかったらほっとくわけにもいかなくて。」

「止めに来てくれたんだ。」


「優しいんですね。」

その言葉が今でも頭に残っている。

その時僕はとてもイラついた。

「優しくなんかないですよ。」

冷静を装ってそういった。

「いいえ、優しいんですよ、きっと。」

「この話はやめにしませんか。」

喋っていたくなかった。

「夏も終わりましたし夜は冷えるのでお互いそろそろ帰りましょう。」

無理矢理にそう提案した。

「先に帰ってください。私はもう少しここにいます。」

黙ってそこにとどまることにした。

「帰らないのですか。」

無視した。

「別に、死のうとしてた訳じゃないですよ。

ただ遠くに行きたくて。だから、遠くを見ていたんです。」

正直どうでもよかった。

「でも、それもいいかなって思ったんですよね。」

隣を見るとそこには誰もいなかった。


たばこを吸い終わったあとベランダに出て柄にもなく空を見上げていた。

風呂に入ってなかったことを思い出しそのまま入った。

風呂には気を紛らわすものが何一つないので自然と自分と向き合わなけらばならなくなる。

なぜ最初に止めなきゃとおもったのか。

すごく気分が悪かった。あの光景も、止めないとという使命感に覆われた自分自身にも。

階段を上っている間、彼女のしようとしていることを止めたいわけじゃないことに気が付いた。

訳が分からなくなった。

次第に足は遅くなって最終的にはゆっくり歩いていた。

あの場にたどり着いてしまったのが最大の失態だった。

張り付いたうわべが僕を制御を奪っていった。

うわべは本能だ。

感情に流されやすい。

最後はむきになってとどまってしまった。

きっと見過ごしたという事実自体に問題があったのだろう。

罪悪感というか。

見過ごしたらそれはそれでなんともなかっただろうに。


遠くを眺めていた彼女に惹かれた。

もしかしたら自分と同じことを思っているのではないか。

自分と似ているのではないか。

自分をわかってくれるのではないか。

理解者が欲しかった。

風呂に入るとすっきりするが、考えがあふれ出してくるのであまり好きじゃない。

なにせ初投稿なので勝手がわかりません。

今書いてあるところも確定じゃないのでまた少し流れ、話、セリフ等が変わるかもしれません。

些細なことでいろんな人の共感を呼べればいいなって思って書いた気がしなくもないです。

なので日常風景多めです。

感想、指摘とか、アドバイスとかくれるとうれしいです。

聞きたいと思った意見以外受け止めないとは思いますが。


作者がつまらないと感じたため、そのうち書き直したやつを載せます。

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