起きてきました!
「なんだこの文字?」
「『バレット・フォン・アース(勇者)が移住を希望しています』…なんだこりゃあ?俺もこんなの親父から聞いてねぇぞ?」
「サタンも聞いてないってなるとこれってなんか特別な表示なのかな?」
「ちなみにいうとうちもこんなんなんも知らんで?」
3人で玉を見る。だが誰も何の心当たりがないものだ。
「だけど移住するっていうのはなんか悪い気しないしYESでいいよね?」
「んーいいんじゃねぇか?特に問題ねぇだろぉ」
「ならYESっと」
俺はYESをタッチしてみるが特に何にもおこらず、ただ玉に『バレット・フォン・アースが住人となりました』とでた。
「よくわかんねぇけどもんだいはなさそうだなぁ。っつうか今更この表示は何なんだぁ?」
「また今度通信が入ったら聞いてみるよ」
今更考えても仕方がないしな。
「くくるさん、おはようございます」
「お、ノエルちゃんおはよう。昨日は大変だったね」
挨拶された方向を見ると入り口に弟のセントと手をつないでいるノエルの姿があった。昨日の騒動もあったから今日は昼過ぎまで出てこないかと思ったらどうやら俺の思い過ごしだったみたいだ。
「ふたりともよく眠れた?」
「少し寝つきが悪かったですけど、ぐっすり眠れました」
「僕は元気!くくるさんこそすごい顔してるけどちゃんと寝た?」
「あはは。この後寝ようかなーって思ってるよ」
忘れていたが昨日から寝ていなかった。すごい顔と言われたってことは恐らく目の下のクマができてしまったのだろう。
「あぁ、テメェは少し寝た方がいいかもなぁ。ぶっ倒れられても困るしよぉ」
「そうですね。主は少し休んでください」
「………報告は起きたら改めてする」
「悪いな。そうさせてもらう」
俺はみんなの言葉に甘え少し休むことにした。