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経験値がほしかったのに玉を渡された  作者: てんこ
みんな集合!
10/126

役割分担しました!

とりあえず簡単に決まったのはゴンゾは『植林場担当』でキリは動けないためそのまま『水源担当』で華が『農地担当』となった。


「うん、まぁ華に関してはスキルがちょうど農地向きだしね。1番助かるよ」


「そういってもらえて僕もうれしいよ、主」


「ククル殿!わしにも期待してくだされよ!きっと誰よりも成果をあげてみせますからな!」


「あー、うん頼むよ」


なんというかゴンゾを植林場担当にしたのはただ単に消去法なんだよね。


「なんせ、残った俺たちより向いてるのは間違いないからね…」


「「・・・」」


口うるさく反論してくるサシャもサタンが何も言わないということは少なくとも自覚しているんだろう。スライムに関してはぽよんぽよんしてるだけだしなんのことかわかっていないんだろう。


「じゃあ残った俺らはどうするか」


「あ?俺は決まってんだろ」


サタンは自信たっぷりな顔をしてるけど、こっちは何にもわからないんだが。


「…なにするの?」


「植林場さ!木を切るなんて楽だしな!」


「却下」


「あ!?」


俺がすぐ反論するとサタンは明らかにイラついた顔をしたけど、仕方ないだろ。


「お前は自分の思い通りにならないとすぐに燃やそうとするし、『不器用』のスキルもあるし、どう考えてもむいてないだろ」


「ぐっ…」


「サタンはバカねぇ。ゴンゾより脳筋なのかしら」


「うるせぇサシャ!おめーだって相手をたぶらかすぐらいしか能のないド変態野郎だろうが!」


「なっ!?誰がド変態よ」


「まぁまぁ、2人とも落ち着いて…。そういえば主、スライムさんの配属はまだ決まっていないんですよね?」


「ん?まぁ、そりゃあね…」


何やらせればいいか全くわからんし。


「もしよろしければ僕のところに配属してくれませんか?」


「え!?いいの華!?」


「はい、僕は周りと強調するのが苦手なので、ならば『仲間思い』のスキル持ちであるスライム殿が良いのです」


「いやまぁ、華がいいならいいけど…」


ありがとうございます。と華が言うとスライムは跳ねながら華のもとへ近寄って行った。


「よろしく頼むよ、スライムさん」


「……(ぽよんぽよん)」


少し発光しているし、たぶん「よろしく」といいたいのだと思う。


「キリはだれか指名ある?」


「え?私ですか?」


「うん、よかったら連絡係で誰かつけておきたいんだけど…」


キリは人魚であるが故に、地上を歩けない。そのためキリに何かあった時にすぐに対処できないのだ。


「そうですね…。ではよければサシャさんをお願いできますでしょうか?」


「え!?あたし!?」


「はい、同じ女の子ですし、なにしろ私もお仕事らしいお仕事はないのでお話し相手になってもらいたいんですけど…」


「いや、あたしはいいけどさ…」


「そんじゃあサシャは水源な」


「ちょっとだからって…!」


「いいだろ、とりあえず何かついてもらわなきゃ困るし、他の肉体労働なんかどうせ一番したくないって逃げるだろうしな」


「うっ…」


「他に言うことある?」


「…ふん!」


とりあえずダメニート化はさせずに済んだな。


さてと…。


「後、俺の仕事なんだがしばらくはどこにも属さないでもいいかな?」


「あんたね!あたしたちを働かせて自分は働かない気なの!」


「サシャさん、とりあえず話だけ聞いてみましょう」


「いいや、こいつの話なんか聞かなくていい、俺が燃やす」


やはり不満の声は出るか。キリもゴンゾも口には出さないけど「えー…」って顔しているしね。


「理由は2つあるんだって」


「理由?」


サシャが渋い顔をしながら「どうせ根性ないからでしょ」というが気にしない。


「まず、第1の理由が現状どこの生産ラインが一番重要かを把握したいんだ。現状何もわかっていない状態だし、ポイントの溜まり方だってわからない。だからどこの仕事をするのに何が必要で、どうやったらポイントが溜まるかを確認したいんだ」


「…どうぞ続けてください」


「第2に、今後どこに何を建てるかも把握したいんだ。最初サタンと話した時に色々聞いたし、それを踏まえてどうしていくかを決めたいんだ」


「なるほどな…」


そういうとみんなは少し考える顔をしたが、最初に華が「よいと思います」と口を開いた。


「今後は主がここを発展させていくのですから、現状を把握することにこしたことありませんしね」


「ぶわっはっは!わしはククル殿に従いますぞ!」


「わ、私もいいと思います」


「…いいんじゃない」


「いいけどよ、じゃあ俺はどうすんだよ」


みんな同意してくれたが、サタンだけは「俺だけ行くとこねぇじゃねぇか。やっぱり植林場に…」といい始めた。


「サタンは俺と一緒に考えてもらう」


「は!?なんで!?」


「もともとサタンとこの家宝なんだろ?それに俺より使い方知ってそうだしな」


「いやまぁ、小さいころから使い方は説明されてっけどよ…」


「なら決まり。俺のサポートね」


「けっ!俺をこき使う気かよ!」


「当たり前だ。一応俺がお前らの主だし」


「いつか焼き殺してやる…」


将来こいつに殺されないように頑張ろう…。


「それじゃあとりあえず今日はみんな休もうか、日も落ちてきたし」


あたりはすでに薄暗くなってきていた。


みんなをマンションに案内して、俺たちは怒涛の1日を終えた。

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