掌編小説集6 (251話~300話) 厚み 作者: 蹴沢缶九郎 掲載日:2016/08/01 紙を一度折り畳み、その紙をもう一度折り畳む。また紙を折り畳んで…。そのような行為を何度も繰り返すと、紙は厚みを増して、やがては月に到達する程の高さになるという。 だがそれは理論上の話であり、現実には空想的で難しい事とされている。 ここに一枚の紙がある。その紙を折り畳み、またその紙を折り畳む。何度も折り畳んでいき、紙がある程度の厚さになった時、紙は月に到達した。 地球、月間の距離がわずか1cmの世界の話。