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9.姫路ちゃんのターン
「あ、ちょっと待って‼︎…行っちゃった…」
助けてくれた彼女は名前を名乗らないまま立ち去ってしまった
残されたのは行き場を失った右腕
あぁ…助けてくれた彼女の名前を聞けなかった、ちゃんとお礼も出来なかった…
勇叔父様の手掛かりを掴めて舞い上がってしまった
すると後ろから勇叔父様を知る2人の青年が近寄ってきた
「彼女には後ほど改めてお礼をしに行った方がいいですね」
「あぁ、あの不逞浪士達は長州の浪士だったからな」
「えぇ…取り敢えず、帰りますか。姫路さん?行きますよ」
「あ、はい…」
彼女の向かった方を気にしながら姫路は2人の青年について行った
次こそは名前を聞こう
そして、願うことなら…