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冷血な辺境伯爵と偽装婚約しました。転生薬師スキルで魔物を仲間にすると、伯爵から溺愛される  作者: おーちゃん


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『003』



 エマは城から王都にある自宅に帰った。



 気分は最低の気分だった。



(最悪だわ。なぜ私が辺境伯と婚約するのが勝手に決められたのかな)



 会ったこともない男と突然に婚約しろと決められたのは受け入れるも、疑問もあった。



 いったいどんな男なのかと不安になるのは当然だし、不安でしかないのは両親ならわかってくれると思う。



 勇敢な騎士で戦闘で魔物を討伐もしているくらしか教えてくれないが、辺境伯というから貴族の伯爵家なのは確かである。



 侯爵家なので爵位は侯爵家のエマの方が上となる。



(とりあえずは、両親に相談しよう)



 家に帰って、国王からの命令を両親に伝える。



 エマからしたら、信じられない結果だから、両親は混乱するだろうと思っている。



 両親はエマが帰って来るのを待っていた。



「エマ、国王との話し合いはどうだったか?」



「私は国王に婚約破棄と言われた」



「婚約破棄か」



(あれ、あまり驚いてないみたい)



「辺境のヘムステルダム町に行けと言われました。婚約者はクローゼという伯爵らしいの」



 両親は当然に国王の命令には反対だろうと思う。



(親なんだから当たり前ですよね)



「クローゼ伯爵か。大変だとは思うが国王の命令だ。頑張ってクローゼ伯爵と幸せに暮らしなさい」



「ええっ? 反対しないの?」



 エマには意外であった。



 猛反対すると思っていたから。



(なぜもっと反対しないの?)



「もちろん娘のエマが急に辺境の町に行くのは親としては不安だ。しかし国王はエマの為を思って決めたことだ。ユリウス王子のことは忘れて、新しい男性と幸せになるのが大事だ」



「私は行きたくない」



 当然に反対を訴える。



(えっと、親なら普通は反対しますよね)



 なんで頑張れとか、あり得ないとエマは思う。



「エマは私の娘だ。辺境のヘムステルダム町に行って、辺境伯と婚約するのは喜ばしいことだと思う。私達も時々は辺境のヘムステルダム町に行くので問題はないでしょう」



「わかりました。辺境のヘムステルダム町に私は行きます。お世話になりました」



 エマは納得するしかなかった。



 国王の命令には逆らえないのがある。



 侯爵家は王族とは友好だし、逆らうと王族との関係が悪くなるのはエマにも理解できる。



(やはり行くしかないのかな)



「問題はないと思うが、クローゼ辺境伯は、少し厳しい人かもしれない。それでも頑張るのだぞ。応援しているからな」



「はい」



 両親と会って話をすると、婚約は歓迎だった。



 本来は王族のユリウス王子と婚約していたのに、破棄されて残念なはずだった。



 しかし両親はエマが落ち込んでいるのは、さすがに気にしている。



 侯爵家にとっては、エマが王族や貴族と婚約するのは、家のためにも重要なことだと教えられてきた。



 貴族は子爵、侯爵、伯爵、男爵、騎士という序列があるのは知っている。



 エマの家は侯爵で世間では名家の部類に入るし、その家に生まれたからには、将来は名家の貴族と婚約することが必要だった。



(貴族との婚約は私も必要だと思う)



 エマにとっては婚約者のクローゼについて重要な情報が入った。



 どうやら厳しい性格の男性らしいと言われた。



(厳しいって言われても、色々とあるし、会ってみないとわからないな)



 頭の中でどんな男性なのかと考えて想像してしまうと、できれば良い人が望ましいかった。



 婚約して暮らすのだし、楽しい生活にしたい思い。



 王都で暮らしてきたのと違い、田舎で暮らすのも悪くはないかと自分を納得させる。



 ここでエマのことになるが、日本で生まれて日本人だった。



 日本では学校を卒業してから企業に就職した。



 仕事は事務的な仕事であった。



 1日中パソコン作業と電話対応で残業もあったから、大変だった。



 仕事を辞職したいといつも考えていて嫌だった日々。



(それがあってか精神的にも苦しくて病気になってしまい、私は死んだようです)



 そして意識が戻ると、この世界に転生していて、侯爵家のエマとして生まれた。



(転生したとわかった時は混乱しました)



 最初は現実に受け入れられないし、日本にはない魔法やスキルが普通にあるのは、慣れるのに時間がかかった。



 日本での記憶が完全に残っているので、それが余計に異世界に適応するのに難しくした。



 異世界転生によくあるが、チート魔法を持っていたり、特殊なスキルも良くあるパターン。



(私の場合は薬師スキルでした)



 文字通りに薬を調合できるというスキルで、とても有能なスキルであった。



 薬師スキル効果は素晴らしくて、調合した薬は王都では評判になった。



 回復薬になって冒険者からは絶賛されたし、毒の耐性薬は重宝される。



 王都で薬師として活躍出来ていて、第1王子の婚約者にも申し分ない女性だと言われていた。



 それなのに急に異変が起きた。



 エマは第1王子ユリウスから婚約を破棄されてしまうし、辺境の町に送られるし、どうしたのか自分でもわからない。



(家族とはお別れだわね)



 家族とはお別れして辺境のヘムステルダム町に出発となった。

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