4.
初投稿です。
こんな時間にしか投稿してないのやばいですね。
次は早めに投稿できる様にします。
私は、いつも通りのように、無駄に広いこの屋敷の部屋を黙々と一つずつ掃除していく。
(もう10年経つけど、お母さんは私のことを覚えてくれているのかな?もしかして、私のことなんて、もう忘れてるんじゃ...)
1人でいると嫌な想像が頭によぎる。西部に来てから、銀髪の髪で青い目の子供を探しているという話は聞いたことなんてなかった。
(ううん。そんなことないはず。早くお金を貯めて家に帰りたい。)
そんな想像を振り払う様に私は手を動かした。
部屋の掃除があらかた終わった後、明日の休みにお金を稼ぐため、あらかじめ診療所に薬を作る準備をしなければいけない。
朝早くから仕事をしていたが、今日に限って時間がかかり、もう日が暮れてしまっている。銀髪が目立たない様、ローブで顔を隠し、薬の素材を買うだけのお金を持って、私は街へ出かけた。
(もうこんな時間だ。早めに帰らないと他の人にバレちゃうかもしれない。それにあんまり夜に出歩きたくない...)
できるだけ早めに準備を終わらせるために、いつもとは違うが、近道をすることにした。
(この辺りはあんまり、治安が良くないけど早く通らなければなんとかなるはず。)
そう考えながら、できる限り早く道を通り抜けようとした。すると、近くから怒鳴り声が聞こえてきた。
「この役立たずがっ!誰のおかげで飯が食えてると思ってる!」
「ぐすっ...ごめんなさい。ごめんなさい。ちゃんとお仕事しますから。許してください。」
男の怒号と小さい女の子だろうか、そんな声が聞こえてくる。
「このまま仕事してろ。そしたら飯だけは食えるかもな。」
男はそう言い残し、家の中へ入っていった。私は、残された女の子が気になってしまった。
「あなた、大丈夫?」
そう言いながら私は女の子に近づいていった。歳は7、8歳ぐらいだろうか。ローブを被っていて、髪の色はわからないが、ところどころ見える白い肌に殴られたあざが痛々しく残っている。
「心配してくれてありがとうございます。全然、大丈夫です...私が仕事ができないのが悪いから...」
「それより、お花買いませんか?綺麗なお花がたくさんあるの!」
そう言って、今まで泣いていた事が嘘の様に、赤い目を細め、ニコニコとしながら私に色とりどりの花を見せてきた。
「お花は買うわ!でも、先にあなたの手当をさせてくれないかしら。近くに私がお世話になってる診療所があるから、そこまで一緒に来てくれない?」
私は、普段こんなことをする人間だっただろうか。この子が、10年前の自分に重なって見えたからか、それとも私の家族の目の色にそっくりだからだろうか。
気がつけばそんなことを言っていた。
「でも、診療所に行っても払えるお金なんて、ありません...それに、お花を買ってもらうだけで充分ですから。」
この子はかなり大人びているらしい。でもなぜだかこの子を放ってはおけないと感じた。
「私が作った薬をあげるだけだから、お金は大丈夫よ!子供がそんなに心配することなんてないわ!それに...」
ぐぅ〜〜
私が話していると目の前の子からかなり大きな音が聞こえた。見てみると、頬を真っ赤に染めてお腹を抑えている。
「お腹も空いているみたいだし、ご飯も食べさせてあげるわ!一緒に来てくれたら、お花もたくさん買うわ!だから一緒に来てくれない?」
私は、ちょっと脅迫みたいな発言をしてしまったかな?と思いつつ、女の子へ手を差し出した。
「...ご飯に釣られたわけじゃないです。お花をいっぱい買ってくれるっていうから、一緒に行くだけです。」
そう言いながら、顔が真っ赤なまま、私の手をちょこんと掴んできた。
「わかったわ。そうしたら早く行きましょう?」
そう言って私は笑いながら、小さな女の子と手を繋ぎながら診療所へと向かっていった。
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