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浮気をした王太子はいりません。〜離縁をした元王太子妃は森の奥で、フェンリルパパと子供と共に幸せに暮らします。  作者: にのまえ


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 モコモコオオカミの長に伝えて戻ってきたシシと私に、チェルは「できた、パパ、ママ見て!」書き終えた手紙を見せた。


 まだ上手く文字を書けないチェルは。持ってきた紙1枚いちまいに一文字ずつ、大きく「ありがとう」と書き。下にナナちゃんの絵が描いてあった。チェルは書いた手紙を私たちに見せて、どうかなと、感想を待っているのかソワソワしている。


(ウチの子可愛い!)


 フェンリルから人型に戻ったシシは、大きな手でチェルの頭を撫でた。


「チェル、よく書けているよ」

「ええ、上手くお手紙が書けているわ。チェルは絵もじょうずね」

 

「ほんと? えへへ、ナナちゃんボクのお手紙、喜んでくれるかな?」


「ああ、喜ぶよ。明日、一緒にお手紙を渡しに行くか?」

「え? いいの?」

「シシ、いい案ね。ナナちゃん、チェルに会えたらもっと喜ぶわ!」


 ――「ボク、行く!」と喜ぶチェルの姿をみて。私も嬉しくなる、いろんな体験をチェルにさせたいな。




 午後。私たちはルナールの花から花びらを積むようと、ドライフラワーにするように分けて――ジャム、砂糖漬け、ポプリを作っている。


「ママ、花びらを持ったコレはどうするの?」


 チェルが、ルナールの花びらをとった茎の部分をみせた。このルナールの茎は刻んで、アルコール度が高いお酒に漬け。使用するときに水魔法でだした魔法水で薄めると、カサカサ肌によい美容液へとかわる。


「花びらをとった茎の部分は、あとでママが使うから捨てずにあつめてね」


「はーい」

 

「アーシャ、ドライフラワー用の花に麻紐を結んだよ」

 

「シシ、ありがとう。じゃ私は外で風魔法を使ってドライフラワー用の花と、砂糖漬け用の花びらを乾燥させてくるから、チェルの手伝いをしてほしいわ」


「わかった」


「あと家から、魔法ポストに届いていた卵と牛乳を取り出して、キッチンに置いておいて」


 それを伝えると2人の瞳が輝く。


 ――伝えた、材料でわかっちゃったかな? 私が作ろうと思っているのは砂糖と水で、まずお鍋でカラメルを作り、熱いうちに容器に移して。卵とお砂糖、温めた牛乳をボールで混ぜて、容器にながし蒸すして作る簡単プリンだ。


「ママ、プリン?」

「アーシャ、プリンを作るのか?」

 

「そうよ。ジャムと砂糖漬けの仕込みが終わったら、2人の好きなプリンを作るわ」


「「やった!」」


 プリンに喜んだ2人の作業は早く、乾燥させたルナールの花を持って入る頃には。ジャム用のお鍋、倉庫から持ってきたのだろう、ジャム用の瓶と砂糖漬けの瓶が。卵と牛乳、砂糖の横に準備されていた。


「シシ、チェル、ありがとう。さっそくジャムと砂糖漬け作るわね」

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