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幼女転生だとぉ!!〜あの日舞い降りたオレの天使へ❤︎返せぬ想いは異世界で  作者: 里井雪
ハーピィ

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マーガレットクリスタル

 早々に敵の数を半分にできたのはいいのだが。うーーん、敵もさる者、なかなか賢い。


 同じ手には二度と乗らないようだ。細かいグループに分かれて、オレを襲って来るようになり、高空への誘いには決して応じない。


 ならば!


 オレは少数単位の群れ、その真正面にワープしたと思えば、上、下、右……、小さなヨグソトースを12.7mm機関砲のように使った、キ43隼一型ばりのドッグファイトとワープを繰り返しながら、慎重に敵を誘導していく。


 減らした敵の数を考慮に入れつつ味方の待つ攻撃拠点へ。後は降り注ぐ矢の雨が魔獣を一掃してくれるはずだ。この作戦を五度ほど繰り返した。


 と、その時。狼の時と同じ、突如、魔獣の統率が乱れた。


《リーダーが討たれたな》


《じゃな、まとめて襲って来るぞ!!》


 次の瞬間、残りの魔獣全てが雲霞のごとくオレに向かって突っ込んで来る!


 オレは、再び、急上昇、リーダーを失った群れは、もはや本能のみに支配されているのだろう、付いて来る、付いて来る!!


 オレは、一気に高度を上げた。三千メートル、四千メートル、五千、六千……。これくらいでいいだろう。


 上昇していたオレはワープで敵との距離をとり、一瞬の静止から真横に回転、「機首」を下にして下降に転じる。ヘッヘー、ハンマーヘッド・ターンっていう技だよ、本来は、これも失速反転になるんだけどね。


 地上との距離は十分、遠慮なく、どでかいヨグトースを魔獣の群れに叩き込む!!


ブーーーン、キュン!


 さっきのと同様、空間が軋むような嫌な音がして、魔獣の残党は消え去った。


「さってぇ〜 みんな、怪我してないかな?」


 オレは攻撃拠点に戻り、まず枝の上にいる三人の仲間を下に下ろした。


「クリティ、お疲れ様」


「怪我人はいないかな?」


「大丈夫よ。魔獣の嘴で突かれた程度の怪我は、ヒールで治したから」


「クリティ、白いヤツ、リーダーは私が仕留めたわ」


「いやぁ〜 エリナに手柄を取られたなぁ」


「こちらにおわす救世主様に心よりの感謝を!! 皆も、よくやってくれた!」


 高木から降りてきたハーピィ族一同、一斉に立膝をして首を垂れた。


「ありがとうございました!」


 男女入り混じっているのだろうが、少々高めのユニゾンが森に響き渡る。


「少ないですが、これは、村中からかき集めた報酬です」


「本件、ギルドから依頼のあった正式なクエストではありませんので、報酬は受け取れません。往来を妨害され、さぞやお困りだったのでしょう。そのお金は復興にお役立てください」


「ここまでお世話になって無報酬では、我らの気持ちが収まりません。では、こうしましょう。魔獣が落とした魔石を集めさせます故、せめて、それだけはお持ち帰りください」


 オレたちはログハウスまで戻ることにした。帰るというオレたちに昼食だけは食べて行ってくれと言われたし、魔石を集めてもらう時間もある。しばし、ログハウスで休憩とした。


「私、本件を学園長とギルマスに報告してきますね」


「ほんと、クリティって気が利くというより、貧乏性ね。ああ、お二人に報告するのなら、今夜の夕食にもご招待しておいて」


 もはや、この場で隠す必要はない、オレはさっさとワープして、学園長とギルマス二人を姫の部屋まで連れて行き、簡単な報告を済ませた。


「お久しぶりです、リムゲイムさん」


「お元気そうでなによりです」


「え! お二人はお知り合いで?」


「ま、それについては、夜にでも」


 オレは、メイドに、って、オレもメイドなんだが、昼食とお茶の手配をして再びバルデン山にワープした。


 戻ってみると、ちょうど、昼食の準備ができていた。木の実、フルーツ、キノコを炒めたソテーに胡桃入りのパンとスープが添えられている。


 ハーピィ族の心尽し、彼らが今できる精一杯のもてなしをしてくれているようだ。って、コレ、めちゃくちゃ美味いんですが。


 ソテーに使っているのはマーガリンだろうとは思うが、濃厚でそれでいて、くどくない風味、バターロールに入っている胡桃も、とても味わい深い。


「魔石を集めさせて来ましたが、とてもレアなものが混じっておりました」


 群れのリーダーが落としたものだろうか、オパールのような輝きを持った魔石だ。純白でいて虹のような輝きを放っている。いかにもぉ〜 な感じのレアクリスタル。マーガレットクリスタルというらしい。


「このクリスタルで神器ともいえる矢を生み出す箙が作れると聞きます。アーチャーの方にちょうどよいのではないでしょうか? 大活躍でいらっしゃいましたし」


「ありがとうございます。じゃ、エリナ、クリティと後日、道具屋へ行って、箙、作ってもらうといいわね」


「私が、もらっちゃっていいのですか?」


「遠慮なんて、お嬢様らしくもない」


「ああー、また、ジャン兄ちゃん意地悪言ってるぅ、でも、喧嘩するほどなんとやらね」


《姫用が来て、次はエリナ用、神様の計画通りってことかな?》


《主様の言う通り、神が敷いた線路の上を走らされているのじゃろう、癪ではあるが、今までの所、我らの選択肢は全て正しく、ビジュアルノベルでいうところのトゥルーエンドに向かっている、ともいえるのぉ》


《まったく、日本の文化に妙に詳しい悪魔ってなんだよ? ま、そう前向きに考えておくのがいいとは思うが》

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