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幼女転生だとぉ!!〜あの日舞い降りたオレの天使へ❤︎返せぬ想いは異世界で  作者: 里井雪
ストファイ

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仲間の宿舎

「ジャンとドロシーの部屋、もうハウスクリーニングが済んで、寝れるようにはなってるみたいだから、今夜からはこちらに泊まれば?」


 姫は、厨房に行くついでに、彼らのための部屋も回って準備状況を確かめてきてくれたようだ。


 ということで、明日にも二人は溺れる人魚亭を引き払いこちらに越してくることとなった。馬車の着陸場所ができるまでは一人ずつ輸送しなければならないが、ま、特に問題はないだろう。


 おつまみに続いて、こちらの名物なのだろうか、チーズフォンデュの鍋が準備され、急遽準備した割にはとても豪華な夕食になった。


「今日は、祝杯なんだから、ワインもどうぞ」


 時々出てくるこのワイン、エルフの里の名物らしい。シェスラという品種の葡萄からできる白ワインだ。夏とはいえ森の夜は肌寒い、暖かいフォンデュとワイン、最っ高。


「だから、ドロシー、飲んでも大丈夫なのか?」


「私、もう、体は大人よ」


 いや、その台詞、エロ漫画のメスガキだからさぁ〜


「あのね、お姉ちゃんたちの『自由に生きて』で思ったの。私、ずっと、ずっと、子供らしいことなんて、させてもらえなかった。我儘だとは知っているけれど、少しだけ、少しだけ、甘えさせて」


「ええ、もちろん、そのつもりで、ああ言ったのだから」


「大きなお姉ちゃんも、よろしくね」


「って、あれ? 俺といるときは、随分と、無理させてたのかい?」


「そんなことないわ。ジャン兄ちゃん、とっても優しいし、好きよ」


 いや、いや、ジャン、具体的にあーする、こーする、じゃないんだよ。自らの持つ空気感だと思うぞ。君、実はすごいヤツかもしれんな。


 ディアの力まで使って説得はしたものの、まだまだ洗脳の影響が抜けきっていなかったドロシー、ここまで、ちゃんとした女の子に戻ったのは、ジャンの影響力がとても大きいに違いない。


 ということで、四人で飲んだわけだが、ドロシー、オーガの血のなせる技か、オレと同じで、全然、酔わないようだ。でも、この白ワインを「とってもフルーティーで美味しい」なんて言うあたり、ちゃんと酒の味は分かっているようだし。


 で、夜も更けてきたので、そろそろ宴会は解散、ジャンとドロシーは割り振られた部屋に姫が案内して行くことになった。


「じゃ、俺たちはこれで」


「おやすみなさい、お姉ちゃんたち」




 翌朝、前後してしまったが、王様への挨拶を済ませたジャンとドロシー、四人で朝食を食べて順次ギルドの中庭にワープさせた。


「おはようございます。リムゲイムさん、レンカさん」


「おはよう」「おはようございます」


「ああ、そうだ、クリティさん、ギルドの合鍵をお預けしておきましょう。中庭、今後は自由にお使いください」


「ありがとうございます。とても助かります」


「いえいえ、ここは弱小ギルド、四人様だけが頼りですから」


《ほほーー、合鍵あげるじゃとぉ、ラブコメ定番イベントじゃのぉ〜 ギルマスも主様にホの字か、この場合、BLなのかヘテロなのか》


《そいや、オレ、悪魔の魔法で、ふたとかなれるの? オレが攻めでギルマス受けなら、魂問題解消じゃね?》


《おおおお! 主様、成長したのぉ〜 怒るかと思えば、そう返して来るか! ちなみに、ふたは無理じゃ》


《いやいや、オレもディアに毒されてんだろ?》


 という冗談はさておき。


「じゃ、ギルマスのご厚意もあるから、ジャンとドロシーの荷物、先に運んじゃおうか?」


 オレたちは四人で溺れる人魚亭に向かった。季節は夏、一応、春夏秋冬はあるこの世界、元地球と気付くまでは、そう大きな違和感は抱かなかったのだが、涼しいいんだよ、夏にしては。ライラックの花って、北海道じゃ春の花だよね? 満開なんだが。


 そんなことを考えつつ一行は人魚亭に到着した。部屋を引き払う旨を伝え精算を済ませる二人。


「あのぉ〜 バデルおじさん、倉庫の馬車なんだけど、後、三日ほど預かってほしいのですが……」


 ああ、あの禿頭、そんな名前だったのか?


「随分と贔屓にしてもらったドロシー嬢ちゃんの頼み、いいよ、お代はいらねぇ」


《ま、ドロシー、かなり大人じゃの? 子供の立ち位置をうまく使っておる》


《だなぁ〜 これを狡猾と表現しない方がいいよな》


「じゃあな! ジャン、ドロシー、また機会があったら使ってくれ」


「荷物は私が」


「ありがとうございます、って姉御、重くないんすか? ああ、PKか!」


 ま、それほど二人の荷物多くはないのだけどね。ジャンのはリュックと背嚢が一つずつ、ドロシーに至っては着替えの入ったリュック一つだけだ。


 彼女、いつも肩からかけているウエストバックに傀儡はもちろん、化粧道具など身の回りの物を入れているようで、残りは着替えのみということのようだ。


「みんなの進化は驚くばかりですが、私もちゃんと研究してますよ。持ってないけど、持っているように偽装する技、どうですかぁ?」


「お姉ちゃん、やっぱり凄い!」


 再び、ギルドまで戻ったオレたち。


「じゃ、荷物は、ひとまず、『会議室』に置いおきますので、夜戻ったら各自片付けてくださいね」


 例のサイドルームは「会議室」と呼ぶことにした。

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