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4話 本物が有れば必然的に偽物も存在する

こんにちは!

最近、お布団とお友達になったので今は暖かいです。


『The world is a fake theory』


俺は美奈さんの到着前に《ある人物》に電話で問題を問いかけてみる『この世界は本物か?』


そうすると少し間を置き『本物かどうかを認識したければ偽物かを考えて見ればいい、そう考える経緯は知らないが正解は存在しないと俺は思う』と淡々と回答が返ってくる。


『ならば偽物だったとして、お前はどう思う』と立て続けに質問する。


『そうだな。変わらない、パラレルワールドはあるか無いか考え次第であり、ある人はあるし無い人はない。と自分は考える』


『そうか。ありがとう』


『あぁ』


一見素っ気ない回答と思われる言葉は俺の中に強く残る。

並行同一次元世界、通称パラレルワールド俺の考えの一つはそれだ。


昔《ある人物》に『別世界はある』と言われた事があった。あの頃は正直そいつが何を持って断定的にそんな事を言っているのかわからなかったが、今思えばそれも多分一理あると言える。


考えてみると俺がいるこの世界は時間が戻ってる説又は並行同一次元世界説それかその他でしか分類されない。


その中で俺が1番に目をつけたのはさっきも言ったが並行同一次元世界だ。

でも、1つ疑問点も存在する。

それは自分自身が何かする訳でもなく世界が変わっている事だ。


これは時間が戻っている説とも関係してくるが教師の当てる人物くらいなら少しの変化例えば俺が少し違う動作をして意識を俺に向けて考えが変わったとかなら説明はつくが天気、謂わゆる世界規模の変化は俺がどんなに頑張っても変わる筈がない。

疑問は考えれば考えるほど募るばかりだ。


だからこそ死ぬ事が許される今俺は全てのパターンを試してやると改めて己の中の信念が定まり。

美奈さんを待つべく近くにあった老廃してして背もたれが無くなっている椅子に座りスマホを軽く弄る。


ガラガラ立て付けの悪い扉が静かに声を漏らす。


『わっ』


入ったきた人物は俺を見るや否や愕然した様子を表す。


『こんにちは美奈さん、どうしたのこんな所に来て。』


『いや、八雲くんこそ保健室行ってた見たいだったけどもう大丈夫なの?』


『あぁ、美奈さん。君はなんなの?』


『何って?どう言う事?』


『じゃあここに何しに来たの?』


今由々しい事態なので単直に美奈さんの琴線を探る。


『1人で食べたい気分だったから放浪と回ってたんだよ』


『そ、そうなんだ。ごめんびっくりして変なこと聞いた。』


『いやいや、大丈夫だよ。じゃあ私行くね。』


美奈さんはそう言いつつ左手で扉の下の何かを動かして扉を開ける。


『美奈さん、1つだけ聞きたいんだけどここ初めて来たんだよね?』


『そうだけど、、、』


『じゃあなんでそこ開ける方法知ってるの?』


『えっ?』


俺が虚を衝くとあからさまに美奈さんは動揺を見せる。


『そう言えばこの前見ちゃったんだよね、、この部屋でなんか美奈さんがなんかしてる所』


これ以上泳がせても逃げられるだけなので仕掛ける事にする。


『何を?』


『鏡に向かって良い天気ですね見たいなこと言ってた』


『な!?』


美奈さんは一歩後ずさる。俺もそれと同時に少し下がり身構える。


『なんでそれを知ってるんですか?』


『そろそろ教えて欲しいんだけど君はなんなの?』


『そんなにバカにしたいのですか、、、』


問い詰め、そろそろ自白するかもと期待を胸に抱いていると美奈さんはさっきより2トーン下がって悲しそうな様子で呟く。


『!?』


『そうですよ、私は口下手で全然話聞いて貰えないんですよ。ダサいですよね。笑うの我慢してるなら笑っても良いですよ。』


そ、そうだったのか?いや、待て様子がおかしい。1回目の美奈さんなら多分俺が見たって言った時点で殺されてる。


『俺を殺したりしなくて良いの?』


つい本音が漏れてしまう。


『こ、ころす?ないないないですよ、、誰かに知られるのは恥ずかしいですけど!!うーやっぱり恥ずかしい』


本当に単純に努力しているのなら前の言葉は彼女に対しての侮辱だったのでは無いかと罪悪感を感じる。


『そんなに恥ずかしがる事かな?』


だからこそここは彼女の意見の肯定に入る事にする。

蒼太との約束、まあ、取り消されてるけど俺は友として蒼太のために繋げることにする。


『えっ、』


『俺は良いと思うよ。俺は実際努力してるわけじゃないけどさ、頑張ってるのに笑うなんて絶対ない。』


『ダサくない?』


『ダサい?それは変わろうとせずに現状のまま過ごしてる人の事でしょ、美奈さんは少なくとも今の自分から新たな自分へ変わろうとしてる。根拠とかそういうのはないけど少なくとも俺は称賛するよ。まあ、俺なんてクラスの端にいるやつの言葉に価値はないと思うけど、』


自分の言葉なんて価値がないことを悟りつつも思った事をそのまま彼女に伝える。


『そ、そんな事ないよ。八雲くんはあの人達と違って良い人だよ。』


何を根拠に言っているかわからないがお世辞にも褒めて貰い少し頬が緩む。


『そんな事は無いと思うけどな』


『あるよ。私なんかより全然いい人だよ。』


再度自分を戒め始めた美奈さんを励まそうと口を開くのと同時に虫の知らせとでも言うのだろうか瞬間背筋が冷んやりする感覚を覚えた。

瞬間『キャーーー』と言う女性らしき悲鳴が鳴るのと同時に窓の外に黒い影が走るのを捉える。

そのすぐ後『グシャリ』と言葉に表すのなら最も適切であろう音が耳に残滓する。


『今のって』


全身が金縛りにあったかのように止まっている俺を差し置き美奈さんは直ぐに窓際に邁進した。


『キャーーー』


下を覗くとすぐに美奈さんは顔を青ざめ寒気の声をあげ後ずさる。

俺は察してしまった。

3度のループ経験から戻る事がわかったのですぐにヒントを得るため金縛りを振り解き誰が死んでしまうのかの確認を急ぐ。


激しい雨風のなか俺は窓際から頭を突き出し下を凝視する。

死体の顔はよく見えないが制服のブレザーより同学年の女子生徒だと分かった。

『!?』

彼女の血痕が文字になっていた。

雨が降っているというのに対して消えないその文字は『6/20』とその隣に『キーワードはP』と書かれている。


その瞬間意識が遠退くのを感じる。


『また、かよ』


誤字脱字ありましたら教えて下さい!

拙い文章ですが最後まで読んで頂きありがとうございました。

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