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第55話 【ロリの心】

今回は短いです。

ごめんして

 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 

 



 コンコン。


 礼二郎が、リビングの一角にある不自然なほど豪奢なドアをノックした。


「きゃぎは開いておる。入るがいい」


 中から女性の声が答えた。


「イライア殿! いい加減わたしの真似は止めてくれないか!」


 ドアを開口一番、礼二郎の後ろに立つセレスが、赤い顔で叫んだ。


「マイブームなのじゃ。あと数年は使うゆえ我慢するがよい。して、むっつりと愉快な仲間達がそろってどうしたのじゃ? ん? ロリはどうした?」


「師匠、じつは……」


 礼二郎は睡眠不足の原因を話した。




「なるほどのう。毎夜布団に忍び込むロリから、たまらぬいい匂いがして眠れぬと――そういうわけじゃな」

 礼二郎の話を聞き終えると、こじらせ魔女が柔らかい表現で言った。


「要するにムラムラして眠れないのかにゃ?」

 猫娘が身も蓋もないことを言った。


「あ、主殿! このままだといつか間違いが……コホン、主殿の身体が壊れてしまうぞ!」

 女騎士が礼二郎の身体を心配している体で言った。


「我が弟子や。ロリに一言いえば済む問題であろう? なぜ言わぬのじゃ」


「……師匠、みんな。これを聞いてくれないか」


 礼二郎がポケットからスマホを出し、操作した。

 

「にゃにゃ! こんな小さな板から声がするにゃ!」 「シャリー、静かに!」

 

 驚く猫娘と、それをたしなめる女騎士の前で録音した音声が再生される。 


『いや……。ひとりにしないで……。またひとりぼっちになるのはいや……』

『怖いよう……。どうしてみんなロリをいぢめるの……』

『だれか……だれか助けて……れいじろうさま……』

『こわいよう……さみしいよう……シャリー、どこにいるの……』


「…………」

 礼二郎がスマホを止めると、全員が押し黙った。


「これは僕が原因です……。僕がみんなと別れるなんて、バカなことを言ったから……」


「捨てられることへの恐怖……じゃな。お主の寝床への移動も、無意識にロリのスキルが発動しておるのかものう……」


「アチシもそう思うにゃ。毎日布団に忍び込めば、ご主人に迷惑がかかるにゃんて、セレスでもわかることにゃ。そんなの、計算高くて、ご主人思いのロリらしくないにゃ」


「うぉい! なぜそこでわたしの名前を出すのだ! し、しかし、このままだと、主殿が睡眠不足で倒れてしまうぞ!?」


「ふむ、ならば、自らに睡眠魔術をかけるのはどうじゃ?」


「それは止めた方がいいにゃ。ご主人様が目覚めないとわかったら、()()()は既成事実を作ろうとするにゃ」


「な! それはルール……コホン、それはダメだ! それだけは阻止しないと!」

 セレスがなにか気になることを言いかけた。


「かといって、部屋に結界を張って拒むことはしたくない。ロリはひどく怯えてるんだ。僕のせいで……」


「ふむ、これはデリケートな問題じゃな。なにか対策を考えておくゆえ、お主は学校とやらへ行くがいい」


「師匠……お願いします」

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