お寿司作って
「・・・・・・・」
「おぅあっ!」
目の前に小学生か中学生くらいの女の子が立っていた。
この子もすごく可愛らしいが・・・
さっきの女の人は?
「あ、あの・・・」
「いらっしゃい・・・」
「えっ」
「姉様・・・客・・」
「あら、え?本当!?」
!??
店の奥から女神が出てきた。
あぁ・・やはり此処に居たのか女神様ぁぁあああ
「・・・注文は?」
「あ、あぁはい。えーと」
ちょと待て、俺は此処で働きたいんだ。
別に食い物を食いに来たのでは・・・・
「はやく・・・」
「じゃあ・・・んン!?」
メニューに目を向けると、
何とビックリ
メニューが3つしかない
たまごやき
目玉焼き
スクランブルエッグ
全部たまご料理だし、こんなん俺でも作れる。
ここは本当に飲食店なのか!?
「す、スクランブルエッグで」
仕方ないよな
うん。もう空気てきに・・・
「姉様、スクランブルエッグ・・・」
「はいはーい!!よーし!姉さん久しぶりに頑張っちゃうー!」
・・・・・久しぶり?
そういえば客が俺しか居ないな
まさか・・・・
「す、すいません。まさか此処って」
「あ・・・・・」
ダンッ!
「え!?」
「ゴメン・・・まだ・・水渡してなかった。反省してる・・・」
「い、いえ・・お構いなく・・・」
強くテーブルに叩きつけすぎて、ガラスにひびが入っている。
しかもそこから水がこぼれてしまった。
そんなに力入れなくていいんだよ、お嬢さん・・
ウェイトレス・・・なのかは・・ウェイトレスなんだろうな。
その小さいウェイトレスの女の子は、店の中をうろうろした後、
カタン・・・
俺の向かいに座った。
「この待っている間はとても暇・・・」
「・・・そ・・そうなんスかぁ・・」
なんだこの子は
よっぽど変わっているな。
〜3時間後〜
ぁあああぁぁああああぁぁ
遅いぃぃぃいいいぃいぃぃいいい
何でこんなに遅いんだ!スクランブルエッグだぞ!?
3時間って・・・
・・・まぁ、あの女神が作っているんだから許しちゃうけどな☆
それにしても小さいウェイトレスちゃんはなんで無表情でこんな時間を待っていられるんだ。
何も話さないし・・・
客来たときはいっつもこうなのか・・?
外見が妙なだけあって中身の妙だなこの店は
「おっまたせー」
キラキラキラした笑顔でやっと女神様が厨房から出てきた。
あまりの美しい笑顔にまた俺は見とれてしまった。
だから
そう、手元の料理は全然見えてなかったんだ。
「スクランブルエッグです!おまたせ!」
「あ、ありがとうございます!すごく美味しそうです!!」
「ゆっくりしていってね!」
短い会話を終えると、女神様はまた厨房へ戻って行ってしまった。
「ふぅ・・・」
まぁいいか
あれ?
何か変なにおいが・・・
下を向いてみる
あぁ、なんてこった。
「姉様の作る料理はいつもこう・・・」
ウェイトレスちゃんが言った。
マジかよ
真っ黒な塊が皿の上に乗っけられていた。
食うのか!?
これを!?
じょじょじょじょじょ冗談じゃない!!
あぁ、・・・・・でも・・・一生懸命つくってくれたんだろうな・・・3時間も・・
「いただきます!」
外見はこうだけど中身はうまいかもしれん!
やけくそだ!
開き直って口の中に黒い塊を勢い良く入れた
「・・・・・はっ・・はぅ・・・蛾ッ!ぐぇええええええええええ!!!」
「やっぱり・・・・」
悪魔だ。なんだコレ
ああああ!口の中がひりひりする!
食い物・・・・じゃない!!
「なぁ・・・・」
「何?」
「俺をここで働かせてくれ!」
「どうして?」
「俺、料理得意なんだ・・・・」
「・・・・・お寿司・・・作れる?」
「作れる作れる!」
「・・・・・・待って、姉様に言ってくる」
こんな料理じゃこの先やって行けないだろ
すぐ潰れちゃうぜ
俺がこの店を支えてやる!
「・・・・・・」
しばらくしてウェイトレスちゃんが厨房から出てきた。
「どう?」
「いい。」
「本当に?」
「いい。ここで働いて・・・いい。」
「あ、ありがとうな!」
「だから・・・・お寿司作って・・・」
俺のバイト先が決まった!!
グダグダですんまそん・・・