勇気を出していざ…!
鳥のさえずりが鳴り響く朝、カーテンの隙間から漏れる光で床に倒れ込んでいた男が目を覚ます。
「ま……眩しい……」
体を起こした彼は、水島翔太。
彼は一年ほど前から部屋に引き篭もっていた、それは高校を卒業してすぐに就職をし、社会人として働いていた。
だか困ったことに仕事を覚えるのが他の人と比べて遅かった。
毎日毎日同じ失態で怒られ、あげくの果てには、虐められてしまったのだ。
翔太はひたすら部屋でゲームをしていた、彼の唯一癒やされるのがゲームと…… 寝るときに妄想しながら目を閉じることだ。
もう彼は廃人と化していた、そんなある時ふと違和感を感じていた。
「なんか…外が…明るすぎやしないか?」
そうつぶやいて時計を確認した、午後4時27分だった、なぜ彼は明るいと思ったのか、それは天気が曇りであったからだ。
曇でもいろいろあるが、その日は雨が降るんじゃないかって思うくらい雲が厚い、疑問に思いながらも自分には関係ないやと思いつつゲームに没頭した。
何時間か経って一息をついた、そして彼は時計を見た。
「まだ4時27分か……ん…?」
目をこすりだすしもう一度時計を見た。
「あれ…? さっきも4時27分だったような気がするけど…」
首を傾げた後、ポンと手を叩いた。
「電池切れしたのか!!」
そう言って電池を探し出し本棚の上から小さな箱を取り出した、蓋を開け単3電池を2つ取り出し、時計を手に取り電池を抜き取った、新しい電池をハメて。
「よし!!」
だか時計は動かない。
「この電池使えないのかぁい!!!」
独りでツッコむ翔太。
箱に入ってた違う電池を取り出し交換した。
「これでどうだ!!」
ドヤった顔をしながら時計に向き合った。
だが動かなかった。
「これは仕方ないな…ずいぶん前に買ったから使えなくなったんだな! それなら買いに行くか」
そう言って支度を始めた、だかあまりにも荷物が多かった。
「えぇ…と ソーラーパネル付き補助充電器と…タブレット…後は…タバコっと…」
なぜ荷物が多いのかと言うと新しい時計を書くことにしたらしい、だか彼が居るところはドが付くほどの田舎だ。
そしてドアノブに手をおいた瞬間、目の前が真っ白になった。
「うわぁぁぁぁあぁぁ…」
ゆっくり瞼を開けて見たらなんと、そこには杖を持った怪しい人達が彼を囲んで立っていた。