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よくあるお話
1 幽霊探偵小鳥の事件簿
「本日未明、秋葉原にて身元不明の焼死体が…」
相変わらずこの世の中には事件がまみれている。
一つ解決したと思ってもすぐこれだ。そんなに人を憎みたいのか、疲れないのか、もっと楽に生きれば良いものを…
「小鳥先輩!事件ですよ、助けて下さい!!」
唐突に開いた玄関から男性にしては可愛らしい声と共に、新たな事件が舞い込んで来たようだ。
鈴鹿君、君は名の通り鈴の音の美しい声の持ち主なのだから、もっと穏やかに話たまえ。
「こんな時に穏やかでいられますか!!焼死体ですよ!?燃えちゃってるんですよ!?秋葉原なんて都会でじっくりこんがり美味しく焼いちゃってるんですよ!?煙ヤバいだろ消防仕事しろ!?」
だいぶ混乱しているようだがよくあることだ。さっさと事件の事のあらましを話しておくれ鈴鹿君。
「もう、俺の興奮に付き合ってもいいじゃないですか!えーとですね…」
昨日未明秋葉原にて焼死体が発見された。目立った